西尾市

浄名寺(西尾市徳永町東側)・円空作観音菩薩像

2018年5月28日

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

西尾市にあの有名な”円空”の仏像があると聞いてはいたので、寺津散策の際、足を延ばして寺津町の隣にある徳永町に足を延ばしてみました。

場所的には、愛知県道309号線の徳永町の交差点から南に進むと神明社が鎮座しているので、その神明社の北側になります。すこしわかりにくい場所に鎮座しているので、気を付けてくださいね。

寺院情報

寺院名:浄名寺
鎮座地:愛知県西尾市徳永町東側39
本 尊:不明
宗 派:浄土宗
創 建:不明
H P:-

参拝記

全国を巡業して十二万体の仏像を彫り上げたとされている円空(1631年~95年)は、延宝二年(1674年)の夏に伊勢志摩地方を訪れて多くの造像を行なっています。今回紹介する円空仏もその時に作られた内の一体だと言われています。

このブログで何度も出てくるキーワードで"神仏分離政策、廃仏毀釈"がありますが、まさに伊勢地方でも明治時代に廃仏毀釈の嵐が吹き荒れました。そして仏像などを残そうとかなりの数が伊勢から三河地方に海上ルートで運ばれたと言います。

まだ運び出されただけよかったと思います。どれだけの仏教関連の文化財がその時壊されたんでしょうかね。

こちらが浄名寺の境内入口になります。

薬医門の山門に片袖に地蔵堂が設けられています。

庫裏と一体化している本堂になりますが、玄関のある造りなど、本堂っぽくないですねえ。

そしてこちらが観音堂になります。この観音堂の中に円空仏が安置されています。

参拝をさせて頂いて、写真を撮影させて頂きます。

この記事を書くために、この円空仏の事を調べてみると、自然の木の量感や木目を生かした「立木仏」と言われる物らしく、なんでも円空仏では荒子観音寺の仁王像に次ぐ巨像になるんだとか。

ですよねえ・・・自分の想像していた円空仏に比べてめっちゃ大きいので、あれ?円空仏ってこんなに大きかった?と思ってたんですが、やっぱり特別大きい部類なんですね。

でもお顔は円空仏独特の慈愛に満ちたお顔をされています。

まさに円空仏ですよね。


12万体彫り上げられたとされる円空仏ですが、現在確認できるのは5,000体程度なんだとか。そのうち愛知県には3,000以上の円空仏が安置されているそうです。

前述しましたが、一番大きな円空仏が安置されている荒子観音寺には1255体もの円空仏が安置されているそうです。一度は参拝してみたいですね。

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