神社情報
神社名:竈神社
鎮座地:西尾市一色町開正荒神坪六十番地
御祭神:火産霊神、奥津日子神、奥津比売神、菅原道真、天照大御神、豊宇気昆売神
旧社格:神饌幣帛料供進指定村社
創 建:不明
境内社:秋葉社
例大祭:十一月三日
御朱印:ー
H P:ー
参拝日:208年2月7日
御由緒
創建は明らかではない。明治五年十月十二日、村社に列し、同四十二年、字北江の神明社を本社に合祀する。大正四年三月十日字川原畑の天満社を本社に合祀した。同八年九月十九日、神饌幣帛料供進指定をうけた。
愛知県神社庁 発刊
「愛知県神社名鑑」より
祭神火産霊神は火の事を掌り給う御神徳の高い神様である。
当社の創立は往古にして不詳であるが神殿所蔵の鏡台に「文明三年卯(1471)八月二十七日作者三矢金蔵」と記載されているところからみると、この神社はすでにこの時代に建立されていたと考えられる。
昭和五十二年(1977)永久建築として社殿を造成し、いよいよ村人の尊崇を篤くしている。
境内由緒書きより
参拝記
一色高校の北側にある開正地区のの集落の北側の田んぼの中に鎮座するのがこの竈神社になります。
境内に向かう参道の脇には幟立石が立ち並んでいます。
田園が広がる地域では、集落の北側に鎮守の社として神社が祀られている所が多いですね。社殿が南向きが多いので神様に見守られているという心理になるんですかね。
ストリートビューで神社周辺の雰囲気を感じて下さい。
境内入口
今歩いてきた参道が鳥居を超えてさらに真っすぐ社殿に伸びています。
多少曲がったりする所が多いんですが、この真っすぐさは貴重ですよ。
社号標
大正四年十月建立の旧社格が彫られた社号標になります。
鳥居
昭和九年建立の扁額が掲げられた明神鳥居がお出迎え。
落下防止の為、鉄製のアングルを笠木、島木の部分で固定して太い鎖で引っ張っていますね。
祓所
鳥居のすぐ左手にある祓処になります。
手水舎・水盤
銅葺、木造の四柱タイプの手水舎になります。
狛犬
大正八年生まれ、狛犬一対です。
社殿
改めて、正面から社殿を望みます。
入母屋造、銅葺、平入、コンクリート造りの拝殿になっています。昭和五十二年の造営みたいですが、バリアフリー?型の拝殿様式をいち早く取り入れた社殿ですね。
本殿部分を望みます。拝殿、幣殿、本殿が一体となった社殿になっています。
資料では、流造の本殿が鎮座していたそうですので、造営遷宮したんだと思います。
境内社
社殿向かって左手に鎮座する秋葉社。
懸魚・鬼瓦
鰭のない蕪懸魚になります。
コンクリートの白塗りが剥がれてきていて、劣化したように見えてしまいますね。
参拝を終えて
由緒で1400年には鎮座していたと推定されています。江戸時代までは神仏習合時代でして、現在竈神社と称している神社も江戸時代には荒神(こうじん)と称していた所が多数存在します。
荒神は台所の神として祀られていましたが、神仏分離策によって、神道の火にまつわる神の竈三柱神(奥津日子神、奥津比売命、迦具土命【火産霊神】)として姿を変えて存続をする事になります。
この神社の祭神を見ていると、見事に竈三柱が祀られています。住所も荒神坪と"荒神"の名所が残っていて、江戸時代までは間違いなく荒神様として祀られていた神社ですね。
場所はがらっと変わってしまいますが、静岡県伊豆の国市に鎮座する竈神社は「韮山の荒神【こうじん】さん」で知られていて、三島、田方、中伊豆方面までの防火の守り神として信仰されているそうです。
ところ変わればいろいろな風習がある物ですね。