瀬戸市

応夢山定光寺(愛知県瀬戸市定光寺町)徳川義直霊廟 愛知県十名所

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

ONE POINT

愛知県瀬戸市にある臨済宗妙心寺派の寺院である「応夢山定光寺」の紹介になります。初代尾張藩主「徳川義直」の霊廟がある事から江戸時代には尾張藩の庇護が厚かった寺院になります。

寺院紹介

寺院概要

寺院名応夢山定光寺
所在地愛知県瀬戸市定光寺町三百七十三番地(Googlemap
創 建建武三年(1336年)
宗 派臨済宗妙心寺派
御本尊延命地蔵願王菩薩

霊 場

霊 場城東西国三十三ヶ所観音霊場 二十七番札所
前札所霊 場次札所
二十六番:小金山感応寺城東西国観音二十八番:下半田川観音堂

文化財

国 宝
国指定本殿 附宮殿一基
源敬公廟
太刀 銘助重
太刀 銘守家
県指定
市指定
町指定
村指定
祠堂帳
直入橋

参拝情報

御朱印
URL
駐車場
参拝日2022/6/24

御由緒

建武三年(1336年)、「覚源禅師」によって創建される。開基は水野致国みずのむねくに。臨済宗建長寺派(大覚派)慶安三年(1650年)定光寺に隣接する山林に源敬公廟が造営され、また臨済宗妙心寺派に改宗し中興した。

御朱印帳の保管に

 数年前より非常に集める方が増えた「御朱印」ですが、皆様は御朱印帳はどうやって保管していますか?神社・仏閣を廻って御朱印を受けているとあっという間に御朱印帳の冊数が増えていきますが、そのまま棚などに置いている方が多いのでは?。せっかくお受けした御朱印ですので、日本では古くから着物を始めとして大切なものを保管する為に使われていた「桐箱」に入れて保管した方がよろしいかと思います。

 ぜひ、皆様も桐箱に御朱印帳を保管されてみたらいかがですか?

愛知県下新十名所

名所情報

名所名
所在地

愛知県下新十名所

 「定光寺」は昭和二年に昭和二年に新愛知新聞社(現:中日新聞)が読書の方達からの投票によって愛知県の新しい十名所を決定しようという企画「愛知県下新十名所」において「6,916票」を集めて「第34位」になっています。

34位/57位6,916票

名所旧跡など

2024/12/29

江比間海岸(愛知県田原市江比間町)愛知県十名所

昭和二年に実施された愛知県下十名所の決定する投票戦にノミネートされ13位に選出された江比間海岸の紹介です。13位に入った事で「愛知十勝地」に選定されています。

名所旧跡など

2024/12/25

瀬戸荻ノ御殿(愛知県瀬戸市萩殿町)愛知県新十名所

昭和二年に行われた愛知県下新十名所を決める投票戦において322票を集めた「瀬戸萩ノ御殿」の紹介になります。明治時代に全国的に注目を集めたという禿山復旧工事の記念碑というべき場所になります。

瀬戸市

2024/12/22

応夢山定光寺(愛知県瀬戸市定光寺町)徳川義直霊廟 愛知県十名所

愛知県瀬戸市にある臨済宗妙心寺派の寺院である「応夢山定光寺」の紹介になります。初代尾張藩主「徳川義直」の霊廟がある事から江戸時代には尾張藩の庇護が厚かった寺院になります。

名所旧跡など

2024/12/15

品野岩屋の滝(愛知県瀬戸市岩屋町)愛知県十名所

愛知高原国定公園を形成する岩屋堂公園の中にある愛知十名所候補となった「品野岩屋の滝」の紹介です。奈良時代の名僧行基ゆかりの岩が組み合わさってできた薬師堂がその名の由来となったという岩屋堂公園は紅葉でも有名なスポットになります。

瀬戸市

2024/12/14

大龍山雲興寺(愛知県瀬戸市白坂町)愛知県十名所

愛知県瀬戸に鎮座する曹洞宗の寺院である大龍山雲興寺の紹介です。盗難除の御利益がある「性空山神」が非常に有名な寺院になります。愛知県新十名所の投票で50万以上の票数をあつめて15位になり愛知十勝地に選定された寺院でもあります。

参拝記

岩屋堂公園を後にして品野岩屋の滝と同じく愛知県十名所にノミネートされた初代尾張藩主「徳川義直」の霊廟がある応夢山定光寺を目指します。最短距離で行こうとすると県道だけでなく市道も使っての山越えとなる為、普段はあまり使わないGooglemapのナビ機能を使用してひたすらバイクを進めた事もあって、正直どのルートを通ったのかよく覚えていないのですが、山の中を走っているせいか距離の割に時間があまりかからなかった記憶があります。

 定光寺の境内入口前を県道205号線が走り、道路を挟んだ向かいには定光寺公園の駐車場がまるで定光寺への参拝者専用駐車場の様に整備されているのがこの辺りの桜&紅葉スポットとして一体整備されているのが何となく感じ取れます。

県道側に寺号標と源敬公廟と彫られた石柱が対で据えられた境内入口があります。石柱の先にある瀬戸市の指定文化財である直入橋という石橋を渡って参道に向かう事になります。

直入橋

 瀬戸市に存在する石造物でもかなり古い年代に属するものなんだとか。名古屋の寺社を巡っているとよくその名を目にする二代藩主「徳川光友」の命によって造成架設された物なんだとか。

参道

 定光寺の境内入口から山門まで石段の参道が延々と続いています。これこそ色々社寺を巡っているとこうした坂道の参道が続く神社仏閣に巡り合う事が多いので最近は特段感じなくなりましたが、最初の頃はこの坂道登っていくのか・・・やめようかなと思った事が何度もあったのを思い出します。ここ定光寺の参道も中々の距離があって少し息が上がったのですがまあ日頃の運動不足解消にもってこいの坂道だと思えば気が楽になるかと思います。

 こうして写真を見てると、結構な坂道が続いていますね。まだ段差が低い石段が続いているので楽なんですが、一段一段が高い階段とかそれこそほぼ未整備の坂道なんかだと急激に体力を消耗するので、登り切った時にはヘトヘトになることが多々ありますね。

 どれくらい歩いたかは覚えていないですが、ようやく山門が見えてきました。中央に手すりが設けられた石段を登り切ればある意味ゴールですね。

山門

 袖壁が設けられた薬医門の山門になります。

 門の手前に提灯釣が対で設けられているのが特徴的な山門ですね。

水盤

 水が湛えている水盤になります。水道水なのか湧き水を使用しているのかは不明ですが、水盤の底部分から常に水が湧き出るのが殆どの社寺では水が枯れている水盤が多い中、非常に特徴的ですね。

 こうして水が湧き出る部分を見ているだけで涼を感じます。真冬にこの記事を書いている自分は涼というより寒って感じだったりしますが。

本堂

 重層造りの本堂になります。「定光寺誌」という定光寺の由緒などが書かれた本には明治期からの本堂の写真が載っていたのですが、今の姿になったのは大正期から昭和期の修繕工事になってからでそれ以前はここまで重厚な感じではなかったのが印象的でした。自分は国会図書館でこの本を見たのですが、瀬戸市の図書館に所蔵されているのかは不明ですが是非一度みて本堂の変遷を感じてもらいたいなと思います。

観音堂

 城東西国観音の二十七番札所本尊となっている観音堂になります。御詠歌の扁額が掲げられており、今でも巡拝されている方がいらっしゃる霊場らしいです。

鐘楼

 こうした形状の鐘楼の一階部分?は袴腰などで覆われている所が多いかと思いますが、こうして全体の構造が可視化してしまうと非常に違和感を感じてしまいます。

源敬公廟

 初代尾張藩主の「徳川義直」の霊廟である源敬公廟への入口がこちらになります。門脇に設置された料金箱に拝観料を治めて中に進むことになります。

 昭和十二年には国宝に指定されていたんですね。戦前に指定された国宝の多くが現在では重要文化財となっていて戦前と国宝の基準が異なっているんですね、

 源敬公廟の説明と建物の名称などが記載された説明板になります。ちなみに源敬公は徳川義直の諡号になります。

 先ほどの入口から最初に潜る門が「獅子門」になります。

 続いて築地塀に囲まれた廟が見えてきます。竜の門を潜り廟の中に入る事ができます。

 廟の中央部分には焼香殿が建てられています。今までみた門や焼香殿には木造の覆いが設けられているのですがこれは風雨による風化対策なんですかね。

 焼香殿の奥には唐門と瑞垣の奥に源敬公墓があります。

 源敬公廟の建設物を見ていると仏式でもなく当然神式でもない変わった霊廟だなあとおもっていたのですが、色々調べていると儒教式の霊廟であり、明国から帰化した陳元贇による設計によるものになるそうです。現代に生きる自分たちには儒教は非常に縁遠い宗教の一つになってしまっていると思いますが、江戸時代には特に武士社会には非常に影響力の強い宗教のひとつだった様ですね。

陳元寶

 ちなみに、霊廟を設計したという陳元贇は尾張徳川家の菩提寺である建中寺に墓所がある事から尾張徳川家と非常に繋がりが強かった人物であることがここからも感じる事ができます。


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所在地を地図で確認

寺院名応夢山定光寺
所在地愛知県瀬戸市定光寺町三百七十三番地(Googlemap
最寄駅鉄道:JR東海 中央本線「定光寺駅」徒歩20分
バス:

寺院・霊場巡りの際のバイブルに

 元々、当サイトは神社巡りを通じて、皆様の住んでいる所にある"村の鎮守の神様"と呼ばれる神社を紹介してくサイトを目指していたんです。むしろ寺院については、縁遠いものとおもっていたんですよね。しかし、ちょっとした御縁で弘法大師霊場に出会い、そして愛知県では一番活動が盛んな"知多四国霊場"を巡礼、結願する事になりました。でも、神社の事はある程度知識があっても、寺院については未知の世界だったので、少しでも巡礼の時に役に立てばと思い、こちらの本を読ませて頂いております。

少しでも巡礼の時にお役に立てる事もあるかと思います。是非一度読んでみてくださいませ。

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