名所旧跡など

勘八狭(豊田市勘八町・御船町)愛知県新十名所

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

POINT

1929年(昭和四年)越戸ダムの完成によってその姿を大きく変える事になってしまった勘八狭の紹介です。ダム完成以前は鵜飼いや遊覧船が行き交い、急流下りなどが行われるなど愛知県下有数の観光地だった様です。しかしダムが完成するとそうして風景は消え、ダム湖畔に桜が植樹され花見の名所として知られる様になり大きくその姿を変えています。

名所情報

名所名勘八狭
所在地愛知県豊田市平勘八町・御船町内

愛知県下新十名所

 「」は昭和二年に昭和二年に新愛知新聞社(現:中日新聞)が読書の方達からの投票によって愛知県の新しい十名所を決定しようという企画「愛知県下新十名所」において「822,015票」を集めて「第6位」になっています。

6位/57位855,015票

名所旧跡など

2024/12/29

江比間海岸(愛知県田原市江比間町)愛知県十名所

昭和二年に実施された愛知県下十名所の決定する投票戦にノミネートされ13位に選出された江比間海岸の紹介です。13位に入った事で「愛知十勝地」に選定されています。

名所旧跡など

2024/12/25

瀬戸荻ノ御殿(愛知県瀬戸市萩殿町)愛知県新十名所

昭和二年に行われた愛知県下新十名所を決める投票戦において322票を集めた「瀬戸萩ノ御殿」の紹介になります。明治時代に全国的に注目を集めたという禿山復旧工事の記念碑というべき場所になります。

瀬戸市

2024/12/22

応夢山定光寺(愛知県瀬戸市定光寺町)徳川義直霊廟 愛知県十名所

愛知県瀬戸市にある臨済宗妙心寺派の寺院である「応夢山定光寺」の紹介になります。初代尾張藩主「徳川義直」の霊廟がある事から江戸時代には尾張藩の庇護が厚かった寺院になります。

名所旧跡など

2024/12/15

品野岩屋の滝(愛知県瀬戸市岩屋町)愛知県十名所

愛知高原国定公園を形成する岩屋堂公園の中にある愛知十名所候補となった「品野岩屋の滝」の紹介です。奈良時代の名僧行基ゆかりの岩が組み合わさってできた薬師堂がその名の由来となったという岩屋堂公園は紅葉でも有名なスポットになります。

瀬戸市

2024/12/14

大龍山雲興寺(愛知県瀬戸市白坂町)愛知県十名所

愛知県瀬戸に鎮座する曹洞宗の寺院である大龍山雲興寺の紹介です。盗難除の御利益がある「性空山神」が非常に有名な寺院になります。愛知県新十名所の投票で50万以上の票数をあつめて15位になり愛知十勝地に選定された寺院でもあります。

文化財

国 宝
国指定
県指定
市指定
町指定
村指定

訪問情報

URL
駐車場
訪問日2022/6/24

訪問記

 当サイトでは新愛知新聞社が読者?投票によって選定した愛知県の新しい十名所を巡り紹介している訳ですが、今回は約82万票もの票数を獲得し第六位に選出された豊田市にある「勘八狭」を紹介していきます。

 岡崎市の南部に住んでいた自分としては、当然勘八狭という地名は存じていましたがあくまでそこは「ダム湖」というイメージであり、戦前に愛知県十名所に選定されるほどの観光地であったなんてことは全く知らなかった訳で、正直最初投票結果を見た時、どうゆうこと?と思ったのが正直なところですね。

 勘八狭は江戸時代の頃から人々を惹きつけてきた観光地だったそうで、そんな観光地をほぼ丸ごと潰してしまうダム建設計画が実行実現してしまった昭和初期の国威向上の為には景勝地の保護は二の次という当時の社会情勢を何となく感じてしまいますね。

 勘八狭に設けられたダムの名は「越戸ダム」といいます。調べてみると昭和四年に完成された水力発電用のダムになるようで、中部電力越戸発電所が併設されています。ダムの右岸には魚道が作られていて時期になるとアユの遡上風景を見る事ができるんだとか。

 ダム上部から下流方向を望むと元の勘八"狭"の名前にふさわしい渓谷が広がっています。ダムの放流によって水位が上下してしまうので舟遊びなどの観光客向けの催しが出来ないんだとか。この写真を撮影した時の水位がたぶん基本水位(放流していない時)だと思います。ダムが無かった頃はもう少し水位が高く、船を運行するのに十分な流れがあったんでしょうね。

 元々川底だったであろう場所にも草木が生い茂っています。この渓谷は平戸橋までの間・・2kmくらい続いていて、矢作川中流域の本来の姿を自分たちに見せてくれています。矢作川は上流の矢作川第一ダムから河口までいくつものダムや堰で川の流れが文字通り寸断されてしまっていますから、まさに自然の川というより調教された川とも言えるかと思います。

 新緑の中の真紅のダムゲートが非常に目立っています。ダムの右岸に魚道があるらしいと先に述べましたが、同じ右岸に水力発電所に向かう用水路も整備されているので、この用水を使用して魚道が整備されているっぽいかな・・・魚道そのものを見た訳ではないのであくまでも想像ですが。

 ダムの下流を散策していると、ダム付近でよく見かける「増水注意」の看板が。実際に放水した時の風景を見たことがないのでどれだけ水位が上昇するのかまったく見当がつきませんが、水位上昇だけでなく、水の流れが非常に早くなるのは想像に難くない感じなので、やはり放水時に川に近づくのは厳禁ですね。


遊び予約/レジャーチケット購入サイト「asoview!(アソビュー)」


鎮座地を地図で確認

名所名勘八狭
鎮座地愛知県豊田市平勘八町・御船町内(Googlemap
最寄駅電車:
バス:とよたおいでんバス「勘八バス停」徒歩1分

-名所旧跡など
-