寺院情報
寺院名 | 萬燈山 吉祥院 |
所在地 | 岡崎市明大寺町仲ヶ入38-30 |
御本尊 | 三十三體観世音(大正十五年発刊「岡崎市史」より) 不動明王(「三河新四国霊場納経帳」より) |
宗 派 | 真言宗醍醐派 |
創 建 | 不詳 |
札 所 | 三河新四国霊場 三十一,三十二番札所 |
御朱印 | ○ |
H P | - |
参拝日:2019年5月29日
沿革・由緒
吉祥院は、萬燈山と号す。明大寺町字仲ヶ入三十八番地 繪女房山の中腹に在り。境内四百六坪を有す。真言宗醍醐派、醍醐三寶院の末寺である。もとは当国南設楽郡長篠村大字富保字稲干場に在った。其由緒は詳で無い。明治四十二年十月三十日、手續を経て同四十四年十月二十九日今の地に移転した。本尊は木造三十三體観世音像である。現今の堂宇には観音堂、護摩堂、弘法堂、庫裏等があり、護摩堂には不動尊の立像を安置し、弘法堂には弘法大師の木造を安置してある。
大正十五年発刊「岡崎市史」より
吉祥院が建つ絵女房山と称されていた
宮中で出会った絶世の美女を探すべく、帝がその姿を絵師に描かせ、探し求めて后とした女性の墓が祀られたのがこの山であったという伝説があり現在は境内の大きなしだれ桜を絵女房桜とも言われているには岡崎市に伝わる昔話があるようです。
絵女房山と称されていた宮中で出会った絶世の美女を探すべく、帝がその姿を絵師に描かせ、探し求めて后とした女性の墓が祀られたのがこの山であったという話です。
岡崎に住みながら絵女房山という昔話は聞いたことがなく(・・・覚えてない?)、どんなあらすじなのか読むまで全くわかりませんでした。
三河新四国霊場を行く
三河新四国霊場二十九,三十番札所「金寶山安心院」を後に、名鉄名古屋本線の線路沿いに東に向かうと少し小高い丘の上に立っているのが三十一,三十二番札所「萬燈山吉祥院」になります。
参拝記
名鉄東岡崎駅北口を東西に走る「竜美丘会館通り」を東に向けて800mほど進むと、山号寺号が書かれたアーチ状の門?が見えてきます。門を潜るとその先には石段が続いています。
車での参拝の場合は、この石段側には駐車場が無く、裏手側から境内に設けられた駐車場にむかうのですが、非常にわかりにくい道となっているので注意して進んでください。
境内入口
三河新四国31・32番札所万燈山吉祥院登り口と書かれたアーチ状の看板が設けられていて、その脇に三河新四国霊場の幟が掲げられています。自分の以前の職場の通勤&退社の際、毎日の様にこの吉祥院の登り口の前を通っていたはずなんですが、「何か祈祷でもしてくれる寺院でもあるのかな。」ぐらいの意識しかなく、全く三河新四国霊場の札所だという認識はなかったですね。というか、このアーチ状の看板があるがために寺院という認識がもてなかったのかも・・・。
参道
アーチ状の看板を潜り参道を進んでいくと、まず最初に鯖大師が見えてきます。ここから石段が続き、石段に沿って四国八十八ヶ所の写し大師が奉安されています。
よく見る写し本四国霊場とは異なり、弘法大師像のみが奉安されており、各札所の本尊は奉安されていないようです。
こうやって参道脇に溶け込むように奉安されている写し本四国霊場もいい感じですね。
手水舎・水盤
自然石が使用されている水盤になります。常に水が出ている様で非常に澄んだ水が張られていました。
本堂
入母屋造瓦葺妻入りの向拝が設けられた本堂になります。
見てわかる様に非常に小ぶりな本堂になりますが、中を拝見させて頂くと非常に重みのある本堂であることに気付きます。
丁度外陣と内陣の間に仕切り戸が設けられています。
外陣部分でも、護摩焚きの煙でかなりいぶされた香りが漂っています。また仕切戸を見ていると、扉のガラス部分も煙で黒くなっているのがわかります。
中央の本尊のすぐわきに奉安されている弘法大師像になります。
長年のお勤めの蓄積が見てわかりますね。
「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」・・・
弘法堂
本堂の向かって左手に最近立て直された弘法堂が建っています。
本堂の雰囲気とは打って変わって、まだまだ木の香りがする弘法堂になります。
中央に三十二番の札所本尊の大師像が奉安されています。
「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」・・・
御朱印
参拝を終えて
この吉祥院には、駿河から今川氏が攻めこんできて松平長親と戦った「第三次井田野合戦」で戦死した者達を祀った千人塚があるそうなのですが、その塚の存在を知ったのはこの記事を書いている時で、参拝した時にはその存在を知らず、全く見る事も無く吉祥院を後にしてしまっている為、また後日参拝して報告したいと思います。
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やはり、旅先の情報はネット検索もいいですが、るるぶなどの旅行ガイド雑誌が一番ではないかなと思います。ネット情報はどうしてもディープになりがちで、いざ旅行に行こうと思っても、俯瞰的な情報が不足しがちな気がします。
やっぱり、"るるぶ"を見ながら、旅の予定表を作っていくのも、旅行の醍醐味ですよね。
所在地を地図で確認
寺院名 | 萬燈山 吉祥院 |
所在地 | 岡崎市明大寺町仲ヶ入38-30 |
最寄駅 | 名古屋津道 名古屋本線「東岡崎駅」徒歩8分 |
寺院・霊場巡りの際のバイブルに
元々、当サイトは神社巡りを通じて、皆様の住んでいる所にある"村の鎮守の神様"と呼ばれる神社を紹介してくサイトを目指していたんです。むしろ寺院については、縁遠いものとおもっていたんですよね。しかし、ちょっとした御縁で弘法大師霊場に出会い、そして愛知県では一番活動が盛んな"知多四国霊場"を巡礼、結願する事になりました。でも、神社の事はある程度知識があっても、寺院については未知の世界だったので、少しでも巡礼の時に役に立てばと思い、こちらの本を読ませて頂いております。
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少しでも巡礼の時にお役に立てる事もあるかと思います。是非一度読んでみてくださいませ。
次の目的地は?
三河新四国霊場、岡崎エリアの札所をすべて回りましたので、結願に向けて知立エリアを巡拝していくことになります。まずは、五、六番札所「鈴木山龍興寺」に向かいたいと思います。