名古屋市東区

物部神社(名古屋市東区筒井)

2024年9月28日

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

ONE POINT

古代日本の有力豪族であった物部氏所縁の神社になります。尾張国の名古屋市周辺は物部氏の領地であったとも伝えられ、神社周辺は領地経営の拠点の一つであったとも伝えられています。

神社情報

神社名物部神社
鎮座地名古屋市東区筒井三丁目三十一番地二十一号(Googlemap
例大祭十月七日
創 建不詳
御祭神宇麻志麻遅命
旧社格村社
神名帳延喜式神名帳:愛智郡十七座 物部神社
尾張国神名帳:愛知郡従三位 物部天神

境内社

境内社天神社
屋根神四社
大国主命社
白龍社

文化財

国 宝
国指定
県指定
市指定
町指定
村指定

参拝情報

御朱印
URL
駐車場
参拝日2022/4/17

御由緒

 大和朝廷の”超”有力豪族であった「物部氏」の拠点のひとつが尾張国であったいうのは広く知られているのではないかと思います。実際、当サイトでも物部氏の尾張国の拠点とされる場所であるという名古屋市北区味鋺に鎮座する「味鋺神社/紹介記事」も紹介しています。物部氏所縁の神社の御祭神は物部氏の祖とする「宇麻志麻治命」となっているのも特徴でしょうか。
 古代には物部郡古井村と呼ばれ、近くには物部氏の武器庫跡に鎮座しているとも伝えれている「高牟神社」が鎮座しています。物部氏の拠点だったと想定される地域はかなり広く、何ヶ所か統治の為の拠点が設けられていて、物部郡古井村もその一つだったのだろうと思っています。

 尾張名所図会に描かれた高牟神社と物部神社の挿絵になります。この図会が掛かれた当時から両神社は物部氏所縁の神社として考えられてきたという事を示していますね。

 しかし、江戸時代では「石神様」として大石を御神体とする神社として崇敬を集めていたようですが、明治時代になると式内社に治定され、村社に列格していますが、なぜかその後は無格社となっています。

「延喜式神名帳」に愛知郡物部神社とあり、「国内神名帳」に従三位物部天神とある。第十一代垂仁天皇御代に始めて社殿を造営するという。元禄年中(1688-703年)藩主綱誠社殿を造営する。明治初年、式内し治定され、村社に列格したが今無格社なり。昭和二十八年、社殿を造営し同三十年、斎館を造営、同三十六年、十四級社より十級社に昇格した。「張州府志」に”神霊は一塊の大石にして神武天皇当国の凶魑”を討ち給ひし時、此の石を持って国の鎮めとなし給ふといふ、俗に要石といへり猶此の石を世に根無し石と伝ふ、けだし石神称は之より起これり”(石神様)

愛知県神社庁発刊「愛知県神社名鑑」

御祭神

  • 宇麻志麻遅命

御朱印帳の保管に

 数年前より非常に集める方が増えた「御朱印」ですが、皆様は御朱印帳はどうやって保管していますか?神社・仏閣を廻って御朱印を受けているとあっという間に御朱印帳の冊数が増えていきますが、そのまま棚などに置いている方が多いのでは?。せっかくお受けした御朱印ですので、日本では古くから着物を始めとして大切なものを保管する為に使われていた「桐箱」に入れて保管した方がよろしいかと思います。

 ぜひ、皆様も桐箱に御朱印帳を保管されてみたらいかがですか?

参拝記

 桜通と赤萩町線が交差する「赤萩交差点」の辻に鎮座するのが今回紹介する物部神社になります。周辺を見渡しても通りに沿って雑居ビルやマンションが立ち並んでいて、まさに都市部の憩いの空間となっている感じがする境内になっています。

境内入口

 物部神社の境内入口は二ヶ所あって、こちらは境内の東側の入口になります。社殿配置を考えるとこちらが正面側になるかと思います。式内と彫られた社号標、扁額のある明神鳥居、幟立石を改良した幟立ポールが据えられています。

 扁額のある明神鳥居になります。

 延喜式神名帳に記されている事を示す「式内」と彫られた物部神社の社号標になります。

 こちらが社務所側の境内入口になります。現在では「赤萩交差点」に面している側の境内入口となっているので、多くの方はこちらから参拝されているのではないでしょうか。

手水舎

 切妻造瓦葺木造四本柱タイプの手水舎になります。その造りの大きさに対して、柱の細さ、水盤の小ささが個人的にアンバランスさを感じてしまっているのですが。

社殿

 切妻瓦葺妻入りの拝殿を有する社殿になります。拝殿に掲げられ扁額にも物部神社と書かれていた事からこちらが物部神社の本殿を始めとする社殿だと思うのですが・・・本殿は境内の中の別の場所にあるという情報もあったりします。

 本殿ではないかという情報があるのは境内の中央部分に鎮座するこちらの社になります。
 こちらには社殿前に据えられている事がおおい蝋燭立てもあったりして、物部神社の本殿という雰囲気を感じる事が出来ます。もしかしたらですが、この場所に「石神様(要石)」が祀られているのかもしれません。要石は想像するに簡単に動かせるものではないので、御祭神である宇麻志麻遅命を祀る本殿とは別に、この場所に石神様を祀る本殿が鎮座しているのではないでしょうか。この辺りは自分の勝手な想像ですので、真偽は・・・。

境内社

 物部神社の境内には数多くの境内社が鎮座しているのですが、その中でも他の神社で中々見かける事が出来ないのが、氏子の方の家で祀られていた「屋根神」が時代の流れの中で個人では祀る事が出来なくなり、物部神社の境内に遷座奉斎されている事でしょうか。もしかしたら、今まで紹介してきた神社の詳細不明の境内社の中には、こうした屋根神であったりする個人宅で祀られてきた社もあったのかもしれませんね。

参道脇の社号標

 境内の参道脇にも式内と彫られた物部神社の社号標がありました。社号標を新しくする際、古い社号標は境内の脇に移されたり、破棄される事が多いかと思いますが、こうして参道脇に建てられた社号標は他で見た記憶がないですね。


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鎮座地を神社で確認

神社名物部神社
鎮座地名古屋市東区筒井三丁目三十一番地二十一号(Googlemap
最寄駅電車:名古屋市営地下鉄「車道駅」徒歩2分
バス:

ご自宅にお札は祀られていますか?

実家には神棚はあっても、今お住いの所には神棚がない方も多いかと思います。神棚には、日本の氏神である"天照大御神"とご自身がお住いの氏神様のお札を掲げると御神徳が宿るとされています。
賃貸住宅などに住まわれて簡単に神棚を掲げられないという方もお勧めなのが、

南向き、もしくは東向きになる様に、そして目線の高さより上になる様に、棚などの上において頂くとよいかと思います。是非、皆様もご自宅に神棚をご用意いただき、御札を納めてほしいなと思います。

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