(旧)三河新四国八十八ヶ所 三河新四国八十八ヶ所 三河海岸大師八十八ヶ所 三河観音三十三ヶ所 寺院の御朱印 蒲郡市

海性山 真如寺(蒲郡市形原町石橋) 三河新四国五十三,五十四番、(旧)三河新四国別格、三河海岸大師一番札所

2018年7月8日

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

寺院情報

寺院名 海性山 真如寺
所在地 愛知県蒲郡市形原町石橋十一番地
御本尊 阿弥陀如来
宗 派 浄土宗西山深草派
創 建 長徳二年(996年)
札 所 三河海岸大師 一番札所
三河新四国 五十三、五十四番札所
(旧)三河新四国 別格札所
三河観音霊場 十七番札所
御朱印
H P

参拝日:2018年6月13日
再訪:2019年5月22日

真如寺公式ホームページのご案内

https://shinnyoji.com/

沿革・由緒

源信大僧都の開基に係り初め幡豆郡佐久島に長徳二年一宇を建立。多田満仲大檀那となりて天台宗なりしがその後同郡山口村に移転する。又洞本上人住職の住まいをこの地に移し浄土宗となり。応仁元年再建す。

宝飯郡誌より

また、真如寺のホームページには、山口村移転後の沿革も記載されています。


山口にて火災のため殿堂消失して、形原の地に転地せり、正保年中(1644~1648)当村地頭 松平祥庄右衛門清直先祖菩提の為、御用米12石を毎年下渡され菩提所とせる。三河地方でも有数の大伽藍を持ち、形原、西浦地区、幡豆の一部の西山深草派の本寺である。

真如寺ホームページより


ここに出てくる松平祥庄右衛門清直とは、十八松平と呼ばれる松平の分家"長沢松平氏"の流れを組む人物です。長沢松平氏は徳川家康六男"松平忠輝"を養子に迎え高田藩六十万石の大名になり繁栄を誇ります。この松平忠輝の家老を務めていたのが松平清直でした。しかし、松平忠輝は1616年改易、長沢松平氏の名も歴史から消えてしまいます。松平清直も浪人となっていましたが、その後旗本として取り垂れられ、三河国宝飯郡形原村に五千石の領地を得ます。

三河新四国霊場を行く

三河新四国51,52番札所「松金山薬証寺」、(旧)三河新四国2番「巌松山善応寺」から三河新四国53,54番札所、(旧)三河新四国別格札所である「海性山真如寺」を目指します。そして、この「真如寺」は三河海岸大師の1番札所になります。

ここ真如寺から蒲郡の形原、西浦地区にある札所を巡拝していく形になります。ここは狭いエリアに六ヶ寺も弘法大師霊場の札所が密集している場所になります。よくもまあこれだけ弘法大師霊場が重なったなって感じです。

参拝記

県道322号「深溝西浦線」を西浦方面に向かっていくと、名古屋鉄道蒲郡線「形原駅」を超えて少し行くと、三河新四国札所案内看板が見えてきますので、看板の建っている場所の路地を入っていくと真如寺にたどり着くことができます。

境内入口

真如寺の境内入口になります。
コの字型の築地壁と山門、その前に寺号標が据えられています。その脇に立つ宝形造の御堂は十王堂になります。

十王堂

十王堂の様子です。中央に地蔵尊、右手に閻魔大王など色彩豊かな像が祀られていますね。

「十王」とは?

閻魔大王を中心に、冥土で亡者の罪を裁く十人の判官のことを指します。この十人の半官と共に「地蔵様」、「奪衣婆」「倶生神」などが祀られています。ここで共に祀られている「地蔵様」は地獄の苦しみを救い、「奪衣婆」は、三途の川原で死者の衣をはぎ取る役目、「倶生神」は、亡者の生前の記録を閻魔に報告する係とされています。死者の罪の重さを量る「業秤」や、生前の行いを写し出す「浄玻璃の鏡」など合わせて並んでいる所もあります。

正直、自分は「十王」にあまり触れた経験がなかったんですが、Wikipediaを見てるとどうやら浄土真宗では亡くなった方はすぐ極楽浄土に行けると教えており、「十王」や「お施餓鬼」の様な追善供養は行っていないそうなんです。こんな話を出したことからわかる通り、私の実家は浄土真宗の寺院の檀家なんですね。こうやって霊場巡りを行うようになり、般若心経は唱えられないわ、お施餓鬼という供養も全く知らないわと同じ仏教でもこんなに違うのかと驚く事ばかりです。

山門

潜り戸がある袖壁が設けられた薬医門の山門です。柱が太いからか重厚感のある造りになっていますね。
その山門の前には、山号、寺号が彫られた寺号標が据えられています。

境内

山門をくぐると、参道がまっすぐ本堂に向かっています。
境内はなかなか開放的な印象を受けるのですが、手水舎と対の様に立つ松の巨木が良い味をだしています。

手水舎・水盤

瓦葺木造四本柱タイプの手水舎になります。
柱が丸柱になっており、柱上部には貫も四方に設けられています。また、斗栱を用いて屋根をかなり大きくしている点も目を引きます。ただ、その分どうしても見た目の重心が高くなってしまいますね。

神社だけでなく、寺院の手水舎の給水口にも龍を象った物が使われているケースが多いですね。やはり寺院でも水を司るという意味を持っているんでしょうかね。

長沢松平氏の加護を受けていたという事をさすのか三つ葉葵が手水舎の妻部分に掲げられています。

本堂

入母屋造瓦葺木造の向拝の設けられた本堂になります。浄土宗西山深草派の寺院でよく見る様に本堂の四方には高覧のある濡れ縁が設けられています。

こちらの本堂内に納経所が設けられており、弘法大師像も奉安されております。

ただ、五十四番札所になる「観音堂」が境内に見当たらなかった為、両札所の大師像が本堂の中に奉安されているとおもうのですが・・・。

「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」・・・

稲荷社

本堂向かって左手には、鎮守社である稲荷社が鎮座しています。
赤い鳥居に稲荷社の手水舎も設けられています。


稲荷社の社は入母屋造瓦葺妻入りの唐破風のある向拝が設けられています。
さらに、社の前には狛犬ならぬ狛狐も置かれており、さらに屋根には飛び狐もいます。

この飛び狐は初めて見ました。
飛び狛犬と言われる狛犬が屋根に掲げられているのは神社、寺院双方に見ることができます。皆さんもぜひ参拝した時は見上げてみてください。屋根から狛犬や狛狐が顔をだしているかもしれませんよ。

御朱印


2018年6月限定の御朱印になります。


こちらは通常版の御朱印の中から十王堂閻魔大王の御朱印になります。

参拝を終えて

この真如寺は、御朱印で有名な寺院だそうで、自分が参拝した時も多数の方が御朱印を頂きに訪れていました。ただ、毎日御朱印対応されているわけではなく、御朱印を頂ける日はホームページにて告知されているそうですので、真如寺の御朱印を頂こうと思われた方はホームページをご確認の上参拝してください。

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やはり、旅先の情報はネット検索もいいですが、るるぶなどの旅行ガイド雑誌が一番ではないかなと思います。ネット情報はどうしてもディープになりがちで、いざ旅行に行こうと思っても、俯瞰的な情報が不足しがちな気がします。
やっぱり、"るるぶ"を見ながら、旅の予定表を作っていくのも、旅行の醍醐味ですよね。

所在地を地図で確認

寺院名 海性山 真如寺
所在地 愛知県蒲郡市形原町石橋十一番地
最寄駅 名古屋鉄道 蒲郡線 「形原駅」徒歩6分

寺院・霊場巡りの際のバイブルに

元々、当サイトは神社巡りを通じて、皆様の住んでいる所にある"村の鎮守の神様"と呼ばれる神社を紹介してくサイトを目指していたんです。むしろ寺院については、縁遠いものとおもっていたんですよね。しかし、ちょっとした御縁で弘法大師霊場に出会い、そして愛知県では一番活動が盛んな"知多四国霊場"を巡礼、結願する事になりました。でも、神社の事はある程度知識があっても、寺院については未知の世界だったので、少しでも巡礼の時に役に立てばと思い、こちらの本を読ませて頂いております。

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少しでも巡礼の時にお役に立てる事もあるかと思います。是非一度読んでみてくださいませ。

次の目的地は?

三河新四国53,54番札所、(旧)三河新四国別格札所、三河海岸大師1番札所の「海性山真如寺」を後にして、河新四国55,56番札所、(旧)三河新四国3番札所、三河海岸大師2番札所の「行基山 實相院」を目指します。この實相院へは真如寺から徒歩2~3分の場所にあるので、真如寺にバイクを止めさせて頂き、徒歩で向かう事にします。

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