清須市

稲園山真福寺(清須市朝日愛宕)

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

ONE POINT

 名古屋市中区大須にある七寺とか七ツ寺と呼ばれる「稲園山長福寺」が清州越しにより名古屋城下に移された旧境内に建立された「稲園山真福寺」の紹介です。

寺院紹介

寺院概要

寺院名稲園山真福寺
所在地清須市朝日愛宕一九○番地(googlemap
創 建不詳
宗 派真言宗智山派
御本尊薬師如来像

霊 場

霊 場尾張大正二十一大師 札所不明
前札所霊 場次札所

文化財

国 宝
国指定
県指定
市指定
町指定
村指定

参拝情報

御朱印
URL
駐車場
参拝日2022年2月16日

御由緒

 今回紹介する清須市にある「稲園山真福寺」の建つ場所は、慶長十六年(1611年)に天下普請で行われた名古屋城築城に伴う清洲城の城下町を名古屋城下に遷す「清州越し」によって現在の名古屋市中区に遷座した「稲園山長福寺(通称:七ツ寺)」の境内地だった場所になります。

稲園山長福寺とは

詳しくは当サイト「稲園山長福寺」とご覧頂ければと思いますが、長福寺は元々は現在の稲沢市七ツ寺町に天平七年(735年)に行基の開創であると伝えられる古刹になります。始めは「正覚寺」と称す。
 延暦六年(787年)には再建造営され七区の精舎、十二の僧坊を有する寺院となり、世俗呼んで「七ツ寺」と称するという。
 仁和三年(887年)七月晦日に大地震があり堂宇倒壊し、五十年ほど無住となる。
 仁安二年(1167年)尾張権守安長、堂宇を再建、真言宗に改宗し稲園山長福寺と改称する。
 建武四年(1337年)兵火により焼失、以後二百五十年程、烏有に帰した。
 天正十九年(1591年)鬼頭孫左衛門尉吉久、秀吉に請い堂宇を清州城近くに移設、良圓を迎え中興開山とす。文禄三年(1594年)堂宇落成。
 慶長十六年(1611年)、現在の大須の地に移される、(清州越し)
 享保十五年(1730年)、始めて藩主の参拝があり、この後藩主の祈願所となる。

 清州越しにより名古屋城下に移った長福寺の跡地に、長福寺二世「良裕」が薬師如来を本尊とする一院を建立、真福寺と号したとされています。この時、良裕は、現在の清須市朝日落合にあった真福寺を移したとも伝えられています。このため、真福寺は長福寺(七ツ寺)の末寺となり、山号を長福寺と同じ「稲園山」と号しています。

御朱印帳の保管に

 数年前より非常に集める方が増えた「御朱印」ですが、皆様は御朱印帳はどうやって保管していますか?神社・仏閣を廻って御朱印を受けているとあっという間に御朱印帳の冊数が増えていきますが、そのまま棚などに置いている方が多いのでは?。せっかくお受けした御朱印ですので、日本では古くから着物を始めとして大切なものを保管する為に使われていた「桐箱」に入れて保管した方がよろしいかと思います。

 ぜひ、皆様も桐箱に御朱印帳を補完されてみたらいかがですか?

参拝記

 名二環と名古屋高速一宮線が交差する「清州ジャンクション」の北西に真福寺は建っています。真福寺の西には五条川が流れており、この辺りまで清州城の城内だったとか。(真福寺北側に建つ愛宕社は清州城の土塁部分に本殿が鎮座しているとも。)総囲いまではいかなくても、ある程度の城下町を囲うように城壁がめぐらせていたのかもしれませんね。

山門

 真福寺の境内は、土塀で囲まれており、コンクリート造りの一間一戸造の鐘楼門が設けられています。

本堂

 入母屋造瓦葺平入の向拝の設けられた本堂になります。本堂全体が少し高めに造られた石垣の上に建っているのも特徴的かな。

石碑

 二基石碑がもう据えられていて、南無阿弥陀仏と彫られた石碑は文政十年(1827年)八月の造立と彫られた「徳住上人」独特の書体が彫られた石碑になります。真言宗の寺院なのに南無阿弥陀仏?って不思議に思っていたのですが、どうやら元々は別の場所に据えられていた(ネット情報では小牧街道沿い)石碑を真福寺の境内に移設したんだとか。しかし、どうせ移設するなら浄土宗の寺院に移設した方がよかったのでは?と思うのですが・・・。

徳住上人とは

三河国碧海郡の大浜出身の浄土宗の僧侶。

岡崎市鴨田町にある「清浄山極楽寺九品院」を文政三年(1820年)に創建。大樹寺四十二世隆也より常念仏道場の建立を請われたことによる。

 あと、ネットで調べると真福寺に「尾張大正二十一大師」なる弘法大師霊場の記念碑が建立されているという情報を発見しました。この情報が初見な弘法大師霊場だったりするので、霊場域はどのあたり・・・順当に考えれば清洲周辺なんでしょうけど・・・なのか、何時頃開創されたのかすらまったくわかりません。

 どなたか情報を頂けると助かります。

朝日三十三体観世音菩薩

 真福寺の境内の一角に「朝日三十三観音」とも呼ばれている観音堂が建っています。こうして、専用の入口が設けられている観音堂も珍しい・・かな?

御朱印

参拝を終えて

 七ツ寺の紹介記事でここ真福寺の情報を紹介していた事もあり、清須市に立ち寄った際に参拝していこうと思っていたのですが、思いのほか早く清州の地を踏むことができて、七ツ寺の旧社地に建つ真福寺を参拝する事ができました。そして、「尾張大正二十一大師」という新たな弘法大師霊場の事を知り、さらに弘法大師霊場を巡る沼に嵌ってしまいそうです。

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やはり、旅先の情報はネット検索もいいですが、るるぶなどの旅行ガイド雑誌が一番ではないかなと思います。ネット情報はどうしてもディープになりがちで、いざ旅行に行こうと思っても、俯瞰的な情報が不足しがちな気がします。 やっぱり、"るるぶ"を見ながら、旅の予定表を作っていくのも、旅行の醍醐味ですよね。

所在地を地図で確認

寺院名稲園山真福寺
所在地清須市朝日愛宕一九○番地
最寄駅鉄道:JR東海 東海道本線「清洲駅」徒歩22分
バス:きよすあしがるバス 「ペガサス春日・平安の里バス停」徒歩7分

寺院・霊場巡りの際のバイブルに

 元々、当サイトは神社巡りを通じて、皆様の住んでいる所にある"村の鎮守の神様"と呼ばれる神社を紹介してくサイトを目指していたんです。むしろ寺院については、縁遠いものとおもっていたんですよね。しかし、ちょっとした御縁で弘法大師霊場に出会い、そして愛知県では一番活動が盛んな"知多四国霊場"を巡礼、結願する事になりました。でも、神社の事はある程度知識があっても、寺院については未知の世界だったので、少しでも巡礼の時に役に立てばと思い、こちらの本を読ませて頂いております。

少しでも巡礼の時にお役に立てる事もあるかと思います。是非一度読んでみてくださいませ。

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