
知多新四国霊場を行く
知多四国霊場巡礼旅2日目になります。前回の巡礼が4月25日でしたので、ほぼ1か月ぶりの巡礼となります。5月中旬だというのに基本は27度の真夏日越え。天気予報での気温ですので、日なたはもっと暑く30度超えている感じでしたね。
前回は東浦町緒川にある八番札所「上世山 傳宗院」まで参拝を行ったらタイムリミットになってしまい、岡崎に帰還することになってしまいました。
そして今回は、岡崎市から一時間三十分ほどかけて、東浦町石浜にある九番札所「浄土山 明徳寺」を目指します。
東浦中学校から南側に広がる高台に明徳寺は建っています。この辺りは由緒にもありますが、元々は東浦中学校がある場所に明徳寺は建っていましたが、水害で流出した事から高台に移設されています。
寺院情報
寺院名:浄土山 明徳寺
鎮座地:愛知県知多郡東浦町大字石浜字下庚申中坊七十番地
本 尊:阿弥陀如来
宗 派:浄土宗
創 建:明徳二年(1391年)
札 所:知多新四国霊場 九番札所
H P:-
御朱印:〇
参拝日:2018年5月16日
沿革・由緒
明徳二年(1391年)法然上人の孫弟子が明徳堂創建、文安四年(1447年)阿弥陀十王堂を創建、文明元年(1469年)に二堂を合同して明徳寺を建立。(現在の東浦中学校の地である。)以後、大水害に流出し、現在地には天文元年(1532年)七月十五世徹誉上人の時造営。創建以来六百年、現住職は三十一世である。
弘法堂の宮殿(厨子)の荘厳さ、見逃さずに参拝したい。
「知多四国巡り」より
参拝記
車で巡礼する場合は、稲荷神社を過ぎて直ぐの交差点に看板が立っているので、矢印にそって走っていけば明徳寺の駐車場に行きつくことができます。途中道が狭くなるので運転には十分注意してください。
明徳寺の駐車場の看板が大きく出ているので迷う事はないかと思います。駐車場から明徳寺の境内入口にむかって歩いていくと、明徳寺の由緒書きが掲げられています。こんな感じで他のお寺でも由緒書きが書かれているとブログを書く者としてはありがたいんですけどねえ。

境内入口

山門だけの写真を撮り忘れていたので、境内入口として紹介させて頂きます。
瓦葺の薬医門の山門に潜り戸付きの袖壁が設けられています。
その前には、新四国霊場第九番札所と彫られた石柱と道標の石柱が両脇に据えられています。
手水舎・水盤

瓦葺木造二本柱タイプの手水舎になります。
奥に見えるお墓参り用の手桶や柄杓がしまわれている棚?も含めて非常にコンパクトに作られていますね。すぐ後ろまで墓地が迫ってきて無余地の中、きれいに収まっていると思います。

ここ明徳寺も給水口は竜頭。非常に綺麗な水で気持ちよく手水できます。
本堂

入母屋造瓦葺平入向拝の設けられた本堂になります。今まで紹介してきた一番札所から八番札所までの本堂と異なり、こちらの本堂には廻縁が設けられています。禅宗、天台宗、真言宗には本堂に廻縁が設けられない本堂が多数派という事なんでしょうか・・・。
弘法堂

入母屋造妻入り唐破風の向拝が設けられた弘法堂になります。
彫り物の所に鳥よけの網がもうけられてしまっているのが少し残念・・・。でも鳥よけをしないと糞害がすごいので致し方ないのですが・・・・。
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「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」

こちらが弘法堂に納められている弘法様の厨子になります。
そういえば、厨子の中からなにやら糸がでているのが解っていただけるかと思います。実はこの糸、弘法大師像の手と外に建てられた宝塔とを結ぶ糸になります。この糸を握ると弘法大師像と手を結んだことになるんだとか。

何時、上記の写真の様に弘法堂から伸びる紐を触れればいいのかはよく解らないのですが、自分は弘法堂で参拝をして納札してから触れています。弘法大師像と触れることでより心願成就に近づいてくれると信じて・・・。
弘法大師像

樹齢三百五十年を超えると言われる五葉松を背景に佇む弘法大師像。
なんとなく心落ち着く一枚です。
御朱印

祈念宝印は五葉松と大師像ですね。
参拝を終えて

参拝を終えて山門から境内を出ようとすると、目の前に「しいたけ」の幟がたなびいています。
つい、ふらふら~っと立ち寄ってみたら、民家の庭先の無人販売所でした。
値段は失念してしまいましたが、かなり肉厚のシイタケが売られていました。これが本日最後の札所巡りだったら喜んで買っていくのに・・・まだ一件目。しかもかなりな暑さが予想され、こんな日に一日車に入れてたらすぐに傷んでしまうということで泣く泣く断念。残念無念・・・。
あ、さらに山門前から真っ直ぐ伸びる道路が突き当たる右側には「医王山 明光寺」がありまして、こちらは知多半島を舞台にする弘法大師霊場の一つ「四国直伝弘法八十八ヶ所霊場(通称:直伝さん)」の札所に選ばれてる寺院になります。
この先々、この直伝さんの札所に立つ幟とはニアミスを繰り広げていく間柄になります。
http://jikiden-koubou.jp/index.html
知多半島は風光明媚な土地柄が引き寄せるのか、様々な霊場が入り乱れて存在して、知多新四国霊場の札所である寺院も札所を兼務している事が多かったりします。時間が許せば、他の霊場も同時に廻れるといいのかもしれませんね。
次の目的地は

九番札所「浄土山 明徳寺」を後にして、 十番札所「福聚山 観音寺」を目指します。