ONE POINT
名鉄布袋駅近くに鎮座する「八剣社」の紹介です。創建時期は不詳ですが、元々は石作神社という尾張国造の祖「火明命」を御祭神とする神社だった様ですが室町時代に八剣社に改称したみたいです。
神社情報
神社名 | 八剱社 |
鎮座地 | 愛知県江南市北山町西一三八番地(Googlemap) |
例大祭 | 十月第三日曜日 |
創 建 | 不詳 |
御祭神 | 日本武尊 |
旧社格 | 指定村社 |
神名帳 | ー |
境内社
境内社 | 津島社(御祭神:須佐之男命) 白山社(御祭神:伊邪那岐命) |
文化財
国 宝 | ー |
国指定 | ー |
県指定 | ー |
市指定 町指定 村指定 | 椎の古木 |
参拝情報
御朱印 | ー |
URL | ー |
駐車場 | ○ |
参拝日 | 2022年2月9日 |
久昌寺周辺散策
令和三年に解散が決定された織田信長の側室「吉乃」の菩提寺である「久昌寺」が令和四年中に解体されてしまうという新聞記事を読んで、まだその姿が残っている内に参拝しておこうと思い、二月の冬空の中に参拝してきました。この際、久昌寺だけではなく時間が許す限りその周辺の神社仏閣などを参拝してきたのでこちらの紹介をして行こうと思っています。
紹介記事一覧
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御由緒
天文十九年以前には「石作神社(御祭神:火明命)」という神社であったことが棟札によって明らかになっています。
どういった経緯で八剣社と改称したのかは不明ですが、八剣社となった後の石作神社は境内社として明治時代まで八剣社の境内に鎮座していたようですが、明治八年合祀されたとあります。しかし、神社名鑑の御祭神には「火明命」の名前はなく、また資料では境内社が二社である記されていますが、現地で確認すると三社あったことから、境内社として分祀された可能性もあるかと思います。
明治三十三年六月十五日付で実は石作神社への改称願いが提出されています。実際社名が変わっていない所からこの改称願は却下されたっぽいです。
神社改称願(明治三十三年六月十五日)
神社改称願
尾張国丹羽郡布袋町大字小折字上源寺三千七百番
村社 八劔社
改称 石作神社
右本社は字上源寺鎮座にして、該境内現反別二反五畝二十五歩、数千年を経る老檜杉数多生立て、本殿、祭文殿、玉垣、拝殿、透垣、鳥居等具備したる往古よりの古社にして参拝人数多あり。境内接績の地に、石原石作北山天神等の字名あるは、是れ皆本社に縁に起る所の地名なり。毎年例祭の説近村より参拝人数多あり。而して本社を石作神社、末社を八剣宮と相唱へ来り候慮。明治八年神社明細帳書上の際、本社末社を合殿して、本社の事暦をも調査せず、単に末社の名を以って社号に届出、本社の名を脱してあるは、全く惣代共の過誤に出て、今更何共申請無之、加之神慮にも相り恐懼の至りに不堪、依て往古の称号に復し、村社石作神社と改称仕り度、前陳御洞察の上願意許可被成下度、別紙図面及び棟札寫相添此段奉願上候也
明治三十三年六月十五日
創建は明らかではないが、天文十九年戌年(1550年)社殿を再建する。「尾張誌」に八剣社小折村にあり。と。明治五年五月村社に列格。同四十年十月二十六日神饌幣帛料供進指定をうけた。昭和三十四年九月伊勢湾台風により境内林及び社殿を被災。同四十年九月復興造営した。同四十三年二月十三日、八級より六級に昇級する。
愛知県神社庁発刊「愛知県神社名鑑」
御祭神
八剱社の御祭神は
- 日本武尊
であるとしています。
八剱社、八剱神社の社号の神社は全国に鎮座しています。「八本の剣を御神体とする」というのが社号の由来なんだろうとは思います。また、愛知県名古屋市に鎮座する熱田神宮の別宮「八剣宮」では「草薙剣」を御神体として熱田大神を御祭神としています。特に愛知県下の八剣社は八剣宮を勧請創建された所が多いと考えられますし、草薙剣といえば「ヤマトタケル」という事で御祭神を「日本武尊」とする八剣社が多いのではと考えています。
石作神社の御祭神
元々八剣社となる前に鎮座していたという「石作神社」の御祭神は、
- 火明命
であるとしています。
記紀に書かれている内容では、火明命は天照大御神の子である「天之忍穗耳命」の子であり、天孫「邇邇芸命」とは兄弟であるとしています。そして、火明命は尾張国造であった「尾張氏」の祖であるとしています。
御朱印帳の保管に
数年前より非常に集める方が増えた「御朱印」ですが、皆様は御朱印帳はどうやって保管していますか?神社・仏閣を廻って御朱印を受けているとあっという間に御朱印帳の冊数が増えていきますが、そのまま棚などに置いている方が多いのでは?。せっかくお受けした御朱印ですので、日本では古くから着物を始めとして大切なものを保管する為に使われていた「桐箱」に入れて保管した方がよろしいかと思います。
ぜひ、皆様も桐箱に御朱印帳を補完されてみたらいかがですか?
参拝記
名古屋鉄道「布袋駅」の高架化に伴う駅周辺で行われている区画整理事業によって八剣社周辺の環境は大きく変わってきている様です。区画整理が終わった時どんな雰囲気の街並みが広がっているんでしょうか。
境内入口
社号標、石灯籠、幟立石、石鳥居、瑞垣が設けられた八剣社境内入口になります。神社庁、宗教法人では「八剣社」という社号のようなんですが、社号標には「八剱神社」と彫られています。
鳥居は石造の神明鳥居になります。鳥居から真っ直ぐ奥の望むと・・・
江南市の天然記念物に指定されている「イチイガシ」という椎の木になります。中々の巨木で八剣社の御神木にもなっているようで、なにやら参拝所まで設けられています。
狛犬
生年月は不明というか調べ忘れてしまったのですが、全体的な造形から明治時代生れだと思われる狛犬一対になります。たぶん、同じ愛知県なので狛犬の年代別の意匠の違いは変わらないかと思うのですが・・・。
手水舎
水盤と井戸がセットとなっている木造瓦葺四本柱タイプの手水舎になります。
社殿
神明造風の屋根の拝殿を有する社殿になります。元々は近隣に鎮座する神社と同じような開放型の拝殿を有する尾張造の社殿だったと思うのですが、伊勢湾台風による社殿造営の際に祭祀が行いやすいように本殿、幣殿(祭文殿)、拝殿が一体となった社殿になっています。
境内社
御神木の隣にそれぞれ基壇の上に鎮座している境内社になります。
境内社それぞれに蝋燭台が据えられているのが印象的です。
鎮座地を神社で確認
神社名 | 八剣社 |
鎮座地 | 愛知県江南市北山町西一三八番地(Googlemap) |
最寄駅 | 電車:名古屋鉄道犬山線「布袋駅」徒歩3分 バス: |
ご自宅にお札は祀られていますか?
実家には神棚はあっても、今お住いの所には神棚がない方も多いかと思います。神棚には、日本の氏神である"天照大御神"とご自身がお住いの氏神様のお札を掲げると御神徳が宿るとされています。
賃貸住宅などに住まわれて簡単に神棚を掲げられないという方もお勧めなのが、
南向き、もしくは東向きになる様に、そして目線の高さより上になる様に、棚などの上において頂くとよいかと思います。是非、皆様もご自宅に神棚をご用意いただき、御札を納めてほしいなと思います。