寺領廃寺(愛知県安城市寺領町)

寺院情報

寺院名寺領廃寺
所在地愛知県安城市寺領町久後地内
御本尊
宗 派
創 建奈良時代か?
札 所
御朱印
H P安城市 /web

参拝日:2020年5月25日

由緒・沿革

 前回紹介した「法栄山松韻寺/紹介記事」の境内に寺領廃寺西塔の心礎となる石が置かれていました。この石の大きさなどから東西一対の三重塔が建てられていた寺領廃寺があったそうです。出土品などから十世紀の平安時代には衰退してしまったと見られているようです。

 昭和三十二年の調査により金堂・講堂・東塔の基壇が確認され、その形状から東大寺の伽藍配置と同じと考えられるそうで、寺の規模は東西100m、南北180mの寺域を持つかなり大きな寺院だったと想定されています。

 寺領廃寺跡から出土している瓦などから、西三河最古と言われている「北野廃寺」で出土した瓦とほぼ同時期の物があり、北野廃寺が建立された後あまり時を置かずに寺領廃寺が建立されたと考えられるそうです。

 東西100m、南北180mの寺域をもつ、奈良時代に創建された古代寺院跡です。七世紀後半に建立された西三河最古の寺院、北野廃寺(岡崎市)から出土する素弁六弁蓮華文軒丸瓦が、寺領廃寺からも出土していることから、北野廃寺の創建からさほど時間が経っていないころに、寺院造営が開始されたと想定されます。また、奈良時代後半には本格的な堂塔の建立・補修がなされており、北野廃寺にかわる碧海郡の中核的な寺院の地位にあったことが推察されます。

 1957年度(昭和32)の発掘調査で、伽藍のうち金堂・講堂・東塔の基壇が確認されました。金堂は、素盞鳴神社社殿前方の広場にありました。講堂は、現在観音堂が建っているところにあり基壇状の高まりが残っています。東塔は、神社東方の耕作地にある高まりにありました。なお、西塔の所在はまだ確定していません。

安城市ホームページより

歴史探訪

 岡崎市北野にある「北野廃寺」や豊川市にある「国分寺」や「国分尼寺」の様に、発掘調査された場所を公園化するなど復旧工事が行われた場所と異なり、今回訪れた「寺領廃寺」は周囲は宅地化、寺院、神社が鎮座しその寺域を実感できるような史跡ではありません。
 寺領廃寺の東塔があったと考えられる周囲は田園化されており、以前から田起こしなどしていると瓦や石が出てくる事が多かったといいます。かなり以前からこの場所に昔寺院が建っていたという認識があったとも言われていますね。

 寺領廃寺が建っていた場所には現在「法栄山松韻寺/紹介記事」と「素戔嗚社/紹介記事」が建っています。そして、詳しい由緒は不明ながら観音堂が建っていて、碧海郡桜井村誌によると、寺領廃寺関連の観音堂だとされています。

 国分寺、国分尼寺が建立された豊川市の国府中心とした三河国府とは別に、矢作川流域にも朝廷の何らかの機関が置かれていたのかなと想像させてくれます。

 桜井町の色々な史跡を巡っていく中、一覧みたいな記事を書こうかなと思って勝手に「桜井町誌」を作成してみました。「綾姫伝説」についてもまとめていく予定ですので、是非ご覧ください。

参拝記

 「松栄山松韻寺」の境内の北東側に観音堂が建っています。この観音堂周囲が「寺領廃寺」址とされている場所になります。

 宝形造の屋根の観音堂になります。
 こちらの観音堂については、「法栄山松韻寺」の記事の由緒の所で紹介しているのですが、「碧海郡桜井村誌には、奈良時代に建立された寺院が室町時代の頃には衰退し、観音堂を残すのみとなってしまった。この観音堂の堂主が親鸞聖人に帰依し浄土真宗に改宗し、再興したのが「法栄山松韻寺」であると書かれています。」
 ただ、発掘調査によると十世紀には衰退していたと考えられる様ですので、真偽についてはどうなんでしょう・・・。現在発刊されている「安城市史」などでは違った由緒が書かれているかもしれませんね。

 観音堂前には「寺領廃寺址」の石柱が建てられています。

 そして、安城教育委員会による説明板も設置されています。この説明板によると、観音堂の建つ場所には寺領廃寺の「講堂」が建っていたようですね。

 いまいち寺院の伽藍についてよくわからないのですが、金堂=本堂、講堂は僧侶が勉強する場所という認識なんですが、どうなんですかね。

 観音堂の建つ敷地の一角に「大蛙山之遺跡」という石碑が建っています。
 色々調べているのですがこの「大蛙山之遺跡」がどういった遺跡なのかまったく解りません。安城市の遺跡一覧にも名前が載っていないんですよね。

 観音堂前に秋葉山常夜燈が据えられていました。常夜燈後方にお札を納める社が設けられていない純粋な秋葉山常夜燈の様式ですね。

地図で所在地を確認

寺院名寺領廃寺
所在地愛知県安城市寺領町久後地内
最寄駅あんくるバス2号桜井線「寺領バス停」徒歩4分
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