(旧)三河新四国八十八ヶ所 三河新四国八十八ヶ所 蒲郡市

松金山 薬証寺(蒲郡市中央本町) (旧)三河新四国 一番札所,三河新四国五十一,五十二番札所

2018年9月21日

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

寺院情報

寺院名 松金山 薬証寺
所在地 愛知県蒲郡市中央本町七番地二
御本尊 不動明王
宗 派 真言宗醍醐派
創 建 寛永二年(1625年)
札 所 (旧)三河新四国 一番札所
三河新四国 五十一、五十二番札所
東三新四国 五十九番札所
三河国准四国 五十三番札所
御朱印
H P

参拝日:2018年7月12日
2019年5月16日

三河新四国霊場札所一覧はこちらから


沿革・由緒

薬証寺の号は往古坂本村に在りて旧院なりしが何時の頃にか彼の寺院は廃番しけるに彼の旧院の名を継ぎて薬証寺とぞ号す。又蒲郡字旧廓に全高寺と称する寺院あり。天正二年八月創立、明治十二年八家具二十三日この薬証寺に合併せり。

「三河国宝飯郡誌」より

一説では、後白河天皇の御代、「藤原俊成」が蒲郡の開発を目指し、国家鎮護道場を建てたのが始まりと言われている古刹になります。

三河新四国霊場を行く

三河新四国霊場四十九,五十番札所「厳松山善応寺」を後に、五十一、五十二番札所「松全山薬証寺」を参拝していきます。蒲郡市立図書館から南に250mほどの距離にあるのですが、弘法大師霊場の札所というより、秋葉さんの寺院としての「薬証寺」のが有名な気がします。

・駐車場は、境内に止めるか、もしくは寺院裏手にある駐車場を利用する形になります。

参拝記

「蒲郡中央通り」の中央本町交差点の所に三河新四国霊場の札所案内看板が設置されています。上記ストリートビューで見ると、交差点から一つ奥にある左に曲がる路地を入っていくと、薬証寺の山門が見えてきます。

山門

袖壁が設けられた薬医門の山門になります。
薬医門周辺がコの字型になっています。

山門に掲げられた山号である「松金山」と書かれた扁額になります。

石柱

山門前の石柱には、正面には弘法大師霊場、右面には真言宗醍醐派

さらに回り込むと、左面には三河秋葉講本殿、裏面は建立年月が彫られています。

ここまで立派な石柱で寺号は彫られていないのも珍しいのでは?

石柱門

山門越しに境内を望むと、この薬証寺の境内は砂や砂利ではなく、芝生が植えられています。
よく写真の左側を見てもらうと、参道が社殿の方に伸びていますね。

参道が伸びている方向に移動すると、山号と寺号が彫られた石柱門と秋葉三尺坊大権現の石柱がある入口があります。
現在ではこちらが正面玄関なのか、まっすぐ参道が伸びている先に薬証寺の本堂があります。

薬証寺 本堂

入母屋造瓦葺妻入りで向拝が設けられている本堂になります。本堂の周囲には高覧のある濡れ縁が設けられています。
こちらの薬証寺の本堂が三河新四国 五十一番札所になります。

本堂の中は、数多くの提灯が掲げられていて、不動明王、秋葉三尺坊大権現が安置されているのがわかりますね。

本尊が不動明王、
脇本尊が秋葉三尺坊大権現

江戸時代に発生した秋葉信仰の宝飯郡の中心地だったんでしょうね。この薬証寺を中心に講を組織して遠州の秋葉山詣を行っていたんだと思います。

弘法大師像は、本尊の外陣に安置されていました。これだけ手前に据えて頂くとゆっくり弘法大師像を拝むことができるのでとてもありがたいですね。

「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」・・・

弘法大師堂

薬証寺本堂に並び立つ様に大師堂が鎮座しています。
こちらは、向拝の設けられた切妻平入の堂になります。ただ、屋根の反りがなくまっすぐな屋根になっているので、寺社建築を見慣れているとなんとなく違和感を感じますね。

こちらの大師堂が三河新四国 五十二番札所になります。

こんな扁額が掲げられていました。非常に特徴的な扁額ですね。

こちらの大師堂も本堂と同じように提灯が数多く掲げられていました。

「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」・・・

庚申堂

薬証寺本堂脇には、庚申堂が据えられています。

庚申堂正面には、庚申像が安置されていて、その前に三猿(見ざる、言わざる、聞かざる)の小さな像が置かれていますね。

さらに庚申堂には、役行者像、青面金剛童子像と数体の大師像が安置されています。
左手の木扉の奥には、推測ですが七福神像が安置されているようです。

鎮守社

 

こちらは、市神様と呼ばれる社になります。
由緒書きには、鵜殿氏が上ノ郷城を治めていた頃、城下の市場の神として祀られていた商売繁盛の神様なんだそうです。近年、本町銀座通り沿いに鎮座していたのもこの場所に遷座したそうです。

社手前の狛犬が非常に特徴的ですね。


こちらは福寿稲荷になります。
元々は、個人宅で祀られていた稲荷社になるのですが、何やら宝くじが当たったら立派な社に建て替えると祈願したところ、現実になったそうで、金運良好、商売繁盛などの御利益でこの界隈では有名なんだそう。

更に、蒲郡市では「福寿稲荷ごりやく市」を年6回開催しているそうです。街の活性化を目的に平成十六年から開催されているイベントなんだそう。

ごりやく市

ごりやく市開催はまだしも・・・

こんきち君までいたとは・・・・。
ゆるキャラGPにも出場していたんですね。

御朱印

 

参拝を終えて

三河海岸大師霊場を巡っていると、(旧)三河新四国の三番札所以降で結構被っていたので、どうせなら(旧)三河新四国の一番、二番札所も巡っておこうと思い、一番札所である薬証寺にやってきました。


2019.06.09追記

三河新四国霊場五十一,五十二番札所の遍路の為、薬証寺に再訪問させて頂きました。


以前から蒲郡市に秋葉信仰で有名な寺院があるという事は聞いていたのですが、薬証寺である事までは把握しておらず、ここに訪れて秋葉大権現を祀っている事を知りました。このブログでも秋葉信仰の中で秋葉山常夜燈を訪問紹介してきていますので、秋葉信仰の中核にあたる薬証寺を参拝できてよかったです。

大きな計画の中で、いずれは秋葉山、可睡斎などを訪れていきたいとより一層思うようになりました。さて何時頃ご報告できるでしょうか。

最後に、山門に掲げられている鬼瓦を。・・・まさに鬼ですね。

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やはり、旅先の情報はネット検索もいいですが、るるぶなどの旅行ガイド雑誌が一番ではないかなと思います。ネット情報はどうしてもディープになりがちで、いざ旅行に行こうと思っても、俯瞰的な情報が不足しがちな気がします。
やっぱり、"るるぶ"を見ながら、旅の予定表を作っていくのも、旅行の醍醐味ですよね。

所在地を地図で確認

寺院名 松金山 薬証寺
所在地 愛知県蒲郡市中央本町七番地二
最寄駅 JR東海 東海道本線「蒲郡駅」徒歩11分

寺院・霊場巡りの際のバイブルに

元々、当サイトは神社巡りを通じて、皆様の住んでいる所にある"村の鎮守の神様"と呼ばれる神社を紹介してくサイトを目指していたんです。むしろ寺院については、縁遠いものとおもっていたんですよね。しかし、ちょっとした御縁で弘法大師霊場に出会い、そして愛知県では一番活動が盛んな"知多四国霊場"を巡礼、結願する事になりました。でも、神社の事はある程度知識があっても、寺院については未知の世界だったので、少しでも巡礼の時に役に立てばと思い、こちらの本を読ませて頂いております。

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少しでも巡礼の時にお役に立てる事もあるかと思います。是非一度読んでみてくださいませ。

次の目的地は?

(旧)三河新四国

二番札所「巌松山善応寺」を目指します。

三河新四国

五十三,五十四番札所「海性山 真如寺」を目指します。

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