名古屋二十一大師霊場

霊場情報

霊場名名古屋二十一大師霊場
開創年昭和四十四年(1769年)
札所数番所:21 
霊場域名古屋市
納経帳
特徴専用の納経帳を用意し現在でも非常に活発に活動している霊場

名古屋二十一大師霊場とは?

 名古屋市全域を霊場とする真言宗の寺院のみで構成された二十一ヶ所の札所を遍路する弘法大師霊場で、専用の納経帳を用意するなど令和となった現在でも非常に活発に活動している霊場になります。複数回結願すると授与品を頂けるようです。

霊場の歴史

 江戸時代に開創した「金城下二十一大師霊場」を前身とする弘法大師霊場になります。名古屋城の別名である「金城」を含むことからわかる通り、名古屋城下を中心に開創された弘法大師霊場でした。金城下二十一大師霊場は現在の中区、西区、東区に札所が選ばれていたようです。
 時代が進み、太平洋戦争による名古屋大空襲によって札所になっていた寺院の大半が灰燼に帰してしまい、廃寺となったしまった場所も出たため「金城下二十一大師霊場」は衰退荒廃してしまっていたようです。

なぜ札所が二十一ヶ所なのか?

 これは、弘法大師の命日が旧暦の「二十一日」にちなんで、二十一ヶ所の札所を選定して弘法大師霊場としたのが始まりとされています。

昭和44年、新たに札所を選定し、名古屋市全域を霊場とする「名古屋二十一大師霊場」と名称を変更しつつも再興されます。

平成31年4月1日、再興50周年を迎え、平成31年4月1日~令和2年3月30日までの期間において、納経帳に記念印が頂けます。

札所案内地図

札所一覧

札所 寺院名 所在地 備考
1 北野山宝生院
(大須観音)
名古屋市中区大須2-21-47 金城下21大師1番、城下21大師1番、大名古屋88番、尾張四国21番、尾張観音1番、府下観音1番、なごや七福神/布袋尊、東海不動尊10番
2 稲園山長福寺
(七寺)
名古屋市中区大須2-28-5 金城下21大師2番、城下21大師2番、大名古屋1番、尾張四国22番、東海不動尊9番、
3 成田山萬福院 名古屋市中区栄5-26-24 金城下21大師20番、城下21大師16番、大名古屋14番、なごや七福神/福禄寿、東海不動尊11番
4 摩尼山延命院 名古屋市中区錦2-8-20 金城下21大師9番、城下21大師5番、大名古屋81番
5 如意密山福生院 名古屋市中区錦2-5-22 金城下21大師7番、城下21大師7番、大名古屋80番、尾張四国19番、東海不動尊12番、なごや七福神/毘沙門天
6 東岳山長久寺 名古屋市東区白壁3-24-47 大名古屋24番、金城下21大師16番、尾張四国18番、東海不動尊7番
7 長尾山東界寺 名古屋市東区出来町3-1-25 大名古屋29番、金城下21大師18番、城下21大師15番
8 降華山常光院 名古屋市北区山田町3-54 大名古屋28番、城東観音24番
9 味鏡山護国院 名古屋市北区楠味碗2-732 尾張西国観音12番、東海不動尊6番
10 雲龍山宝蔵院 名古屋市中川区伏屋2-707  
11 如意山宝珠院 名古屋市中川区中郷1-11 名古屋三弘法1番、大名古屋63番、尾張四国30番、なごや七福神/大黒天
12 宝生山弁天寺 名古屋市港区田加良浦町4-278 名古屋三弘法2番、なごや七福神/弁財天
13 花林山弥勒院 名古屋市熱田区旗屋2-25-13 熱田八大師7番
14 雲龍山喜見寺 名古屋市熱田区神宮2-4-10 大名古屋48番、府下観音32番、熱田八大師1番
15 海底山地蔵院 名古屋市南区呼続3-11-27 大名古屋42番、尾張四国5番、尾張六地蔵3番
16 天林山笠覆寺
(笠寺観音)
名古屋市南区笠寺町上新町83 尾張四国1番、大名古屋43番、尾張観音3番、尾張西国15番、尾張四観音、なごや七福神/恵比寿
17 増益山大喜寺 名古屋市瑞穂区大喜町3-20 大名古屋40番、尾張四国7番
18 龍王山海上寺 名古屋市瑞穂区直来町5-5 城下21大師4番、大名古屋39番
19 瑞穂山金龍寺 名古屋市瑞穂区亀城町5-31  
20 普照庵龍福寺 名古屋市昭和区滝子町30-25 大名古屋35番、愛知四国5番、尾張三弘法
21 八事山興正寺 名古屋市昭和区八事本町78 知多本四国移88番、尾張観音33番、なごや七福神/寿老人、大名古屋終番外、愛知四国15番、城東西国12番、東海不動尊36番

太字で示していますが、「名古屋二十一大師霊場」を結願すると、合わせて「なごや七福神」もすべて回ることができる様です。

なごや七福神公式サイト

名古屋二十一大師霊場の前身である「金城下二十一大師霊場」の札所だった寺院と並んで「城下二十一大師霊場」の札所が目につきます。なにやら調べてみると、城下二十一大師が再編されて金城下二十一大師となり、さらに再編されて名古屋二十一大師へと続いている様です。かなり以前から忘れられている霊場の一つの様で、廃寺となった札所も数多く存在している様です。

2019年11月12日