蒲郡市

小江神社(蒲郡市神名町)

2018年12月7日

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

神社情報

神社名 小江神社
鎮座地 蒲郡市神名町九番地十号
御祭神 建速須佐之男命、猿田彦命
旧社格 無格社
創 建 名和八年(1771年)
神名帳
境内社
例祭日 七月第三日曜日
御朱印
H P

参拝日:2018年11月12日

御由緒

昭和二十七年九月十日、この地、区画整理により止む無く小江町岡井戸六番地に鎮座の素戔嗚神社に同町鎮座の尺地神社が合併合祀された。素戔嗚神社の創建は古く、明和八年(1771年)六月再建と伝え、弘化元年(1845年)領主松平氏祈願の奉賽に境内周囲の土塀を寄進、累代幣帛を奉る小例ありという。

「愛知県神社名鑑」より

歴史探訪

平安時代末期の国司「藤原俊成」卿が現在の蒲郡駅北側に鎮座する小江神社の辺りに館を構えていたそうなんです。由緒にもありますが、駅前という事もあり、区画整理事業の為、遺構は全く残っておりません。ただ、今では小江神社の場所から海は全く見えませんが、平安時代末期は、海が見渡せる場所に館を構え、琵琶湖の竹生島から勧請した創建した八百富神社を見ながら、蒲郡滞在中は過ごしていたんでしょうね。

 

明治時代の地図でみると、国鉄時代の東海道本線が走っていますが、蒲郡駅は作られていないですね。小江の集落から海までは何も建っていない様ですね。

参拝記

JR蒲郡駅の北口からすぐの所に鎮座するのが小江神社になります。
駅前に鎮座している割には裏道的な場所になる為、結構知らずに通り過ぎている方もおおいのでは。

交差点に面している為、境内入口となる鳥居が二カ所据えられていますね。
こういった周囲を道路で囲まれた神社を「都市型神社形態」と読んでもいいのかもしれません。

鳥居

社殿正面に据えられている大正十四年建立の扁額の無い明神鳥居になります。

社号標

社号標になります。
境内を探してみたのですが、旧素戔嗚神社と旧尺地神社の社号標は見当たらず・・・。

その代わり、合祀記念の石碑が社号標とは鳥居を挟んで反対側に建っていました。合併して由緒は素戔嗚神社を引き継いでいるみたいで、尺地神社の由緒が調べてもわからなかった為、不明です。

手水舎・水盤

銅葺木造二本柱タイプの手水舎になります。
柱に支えがあるだけで、視覚的に安定感がでますね。やはりこのタイプの手水舎は支柱が必要だなと思うのですが。

狛犬

昭和五十九年生まれの狛犬一対になります。
平成生まれの狛犬とほとんど差異がなく、現代型狛犬と言えるつくりですねえ。

社殿

入母屋造瓦葺平入の社殿になります。
資料によると流造の本殿が鎮座している様です。

懸魚・鬼瓦

鰭付きの蕪懸魚と言っていいと思うのですが、懸魚の造形が変わっていますね。さらにちょっと鰭が他と比べても大きくなっています。ただ残念ながら、六葉が取れてしまっています。

参拝を終えて

残念ながら、藤原俊成卿の館跡の雰囲気はまったくなく、区画整理された商業地の中に鎮座している神社だなあっていう感じしかしませんでした。現地に館跡なんかの案内板があるだけでも雰囲気は変わるかも?と思うんですけどねえ。
そう思うと、知多四国霊場を巡っていると札所となっている寺院だけでなく、神社などにも由緒書きや案内板が設置されていて、自分の様な神社仏閣巡りをしている人にとって助かる事が多いんですよね。
予算などの問題もあるでしょうけど、案内板をつけてくれると助かりますね。

次の目的地は

蒲形陣屋の鬼門を守る為に創建されたという石山神社に向かいたいと思います。

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