蒲郡市

八百富神社(蒲郡市竹島町) 西郡五社

2018年11月20日

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

神社紹介

神社情報

神社名八百富神社
鎮座地愛知県蒲郡市竹島町三番十五号(Googlemap
例大祭十月第三日曜日
創 建久安年間(1145~50年)
御祭神市杵島姫命
旧社格縣社
神名帳

境内社

境内社宇賀神社(御祭神:宇迦之御魂神)
大黒神社(御祭神:大国主神)
千歳神社(御祭神:藤原俊成卿)
八大龍神社(御祭神:豊玉彦命)

文化財

国 宝
国指定八百富神社社叢
県指定
市指定
町指定
村指定

参拝情報

御朱印
URLhttps://yaotomi.net/
駐車場○/市営駐車場を利用
参拝日2018年10月29日

御由緒

久安年間(1145-50年)、三河国司としてこの地を訪れた”藤原俊成”が竹島が琵琶湖に浮かぶ竹生島とよく似ている事から竹生島弁財天を竹島に勧請したことが始まりと伝えられる。その後、養和元年に竹島に弁財天を御祭神とする神社として創建された。

 戦国時代にはこの地を治めた鵜殿氏の崇敬を集め、また江戸時代初期までは別当が祭祀を行っていたと伝えられる。

日本七弁才天

八百富神社では、芸州宮嶋・紀州天の川・江州竹生嶋・相州江の嶋・常州布施・越後野尻と合わせて日本七弁天に挙げられているとしています。

ただ、全国的には、日本三大弁才天または日本五弁才天のが知られているのではないでしょうか。ちなみに・・・

日本三大弁才天は

  • 竹生島神社・宝厳寺(滋賀県)
  • 江島神社(神奈川県)
  • 厳島神社・大願寺(広島県)

日本五弁才天は上記三弁才天に加えて

  • 天河大弁財天社(奈良県)
  • 金華山黄金山神社(宮城県)

この五社の名前はよく聞くのではないでしょうか。

神仏習合により弁財天は市杵嶋姫命と同一視され、明治維新後は神仏分離によりそれまで弁財天を御祭神としていた神社のほとんどが市杵嶋姫命を御祭神とする神社となり、弁才天は寺院にて祀られる様になっていきました。このため、竹生島神社や厳島神社で祀られいた弁財天の神像はそれぞれ別当を務めていた寺院に移されています。

  • 久安年間(1145-50年):藤原俊成が竹生島より弁財天を勧請
  • 養和元年(1181年):神社として創建
  • 江戸時代:四石二斗の朱印地を拝領
  • 明治七年:村社に列格
  • 明治四十年:神饌幣帛料供進指定社となる
  • 大正五年:郷社に昇格
  • 昭和十八年:縣社に昇格

「明細帳」に養和元辛丑年(1181年)三月十八日創建とあるが、藤原俊成は後白河法皇の院宣により「千載集」を撰した前年で、竹谷・蒲形両庄は熊野三山に寄進した後で、久安年間(1145-50年)俊成が三河守の在職中に琵琶湖の竹生島弁天を勧請したと考える。徳川初期まで僧侶が祭事を行う。対岸の城山も社有地て、戦国時代鵜殿氏の居城で深く崇敬した。竹島の名は竹生島より一本の竹を持ち来たり植えたと「竹島縁起」にあり。徳川家康参詣あり神領四石二斗を献進。歴代の内府より同様の朱印あり明治に及ぶ。明治七年三月十二日村社に列し、同四十年十月二十六日、神饌幣帛料供進指定をうけ、大正五年五月二十五日、郷社に昇格。昭和十八年十月五日、県社に列格する。

「愛知県神社名鑑」より

御祭神

  • 市杵島姫命

御朱印帳の保管に

 数年前より非常に集める方が増えた「御朱印」ですが、皆様は御朱印帳はどうやって保管していますか?神社・仏閣を廻って御朱印を受けているとあっという間に御朱印帳の冊数が増えていきますが、そのまま棚などに置いている方が多いのでは?。せっかくお受けした御朱印ですので、日本では古くから着物を始めとして大切なものを保管する為に使われていた「桐箱」に入れて保管した方がよろしいかと思います。

 ぜひ、皆様も桐箱に御朱印帳を保管されてみたらいかがですか?

歴史探訪

「蒲形陣屋/紹介記事」を築き交代寄合の西郡松平氏が治めていた領地に鎮座していた五社を「西郡五社」と呼ぶようです。現在でもこの五社を巡る行事が行われているようですので、当サイトでも巡ってみました。

西郡五社

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八剱神社(蒲郡市三谷町) 西郡五社

蒲郡市三谷に鎮座する八劔神社の紹介です。御祭神は日本武尊。蒲郡市の無形文化財に指定されている山車が海の中を渡る「三谷祭」が有名。

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八百富神社(蒲郡市竹島町) 西郡五社

三河湾に浮かぶ竹島を境内地する八百富神社の紹介です。琵琶湖に浮かぶ竹生島から勧請された市杵嶋姫命を御祭神としています。竹島全体が国の天然記念物にしていされています。

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乙姫神社(蒲郡市水竹町) 西郡五社

神社紹介 神社情報 神社名乙姫神社鎮座地愛知県蒲郡市水竹町下島一二一番地(Googlemap)例大祭十月第日曜日 創 建天正九年(1581年)御祭神豊玉姫命肆長津彦命水分神 旧社格村社神名帳ー 境内社 境内社ー 文化財 国 宝ー国指定ー県指定ー市指定町指定村指定ー 参拝情報 御朱印ーURLー駐車場ー参拝日2018年10月29日 御由緒  天正九年(1581年)に額田郡千万町から当地に遷座したという。慶長十年(1605年)吉田藩主である松平玄蕃頭の室乙姫が信仰し、竹谷松平氏、西郡松平氏が崇敬したという。 松 ...

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大宮神社(蒲郡市宮成町) 西郡五社

蒲郡市宮成町に鎮座する「大宮神社」の紹介。三河国司であった藤原俊成の娘「菊姫」が熊野権現を勧請し創建した神社と伝えられている。境内には菊姫の墓所もあります。西郡五社のひとつとされ西郡松平家の崇敬をあつめていた神社だと思われます。

城跡巡り 蒲郡市

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八幡宮(蒲郡市五井町) ・五井城址

 蒲郡市五井町に鎮座する八幡宮の紹介です。鎌倉幕府の三河守護代である「安達盛長」が「龍田山長泉寺」共に再建した神社であると伝えられ、室町時代になると神社の南側に「五井城」が築かれ、松平家庶家の五井松平家からの庇護を受けていた神社になります。

参拝記

グーグルマップを見て頂くと解りやすいですが、八百富神社は竹島という三河湾に浮かぶ島全体が境内地になっております。昭和七年に竹島と対岸を結ぶ橋が作られ、参拝が容易になったそうです。(現在の橋は昭和61年に作られた二代目だとか)

橋の海岸側には八百富神社への遥拝所が設けられており、橋が建設される前は、この遥拝所から参拝するか、船で竹島まで渡っていたそうです。

ちなみに、竹島全体が国の天然記念物にしていされています。

陸地側は黒松林が広がっているのに対し、竹島は小面積の割に草木が密生し常緑樹が多く繁殖しています。陸地に接近した島で、植物区系を異にする例は、東海地方では他にはなく、学術的価値のきわめて高い代表的な暖帯林になっているとかで昭和五年に天然記念物に指定されました。

遥拝所

八百富神社を望む遥拝所になります。石碑には「篠津遥拝所」と彫られています。
正面には台輪のある明神鳥居があり、狛犬も鎮座しています。

生年月日は調べ忘れてしまいましたが狛犬一対です。

入母屋造瓦葺平入の開放型の拝殿になります。遥拝所に設けられた建物を拝殿と呼ぶのかはいまいち自信はありませんが、ここから本殿を拝むわけですから、拝殿であってるのではないかと・・・。

この遥拝所には色々な石碑が据えられていますが、西郡松平氏由来の事が書かれた石碑がありましたので、ここに紹介します。和歌の部分は達筆すぎてなんて書かれているかわかりませんが・・・。

ここから参拝しても大丈夫なのですが、やはり橋がある限りは竹島に上陸していこうと思います。

埴輪のモニュメントに見送られて、竹島へ向かいましょう。

橋を渡りながら左手(東側)を望むと、山頂に何やら銅像が見えます。あれが三谷の子安弘法大師像になります。いずれまた近くにいってレポートする予定ですが、東洋一の高さを誇る子安弘法大師像なんだとか。

この辺りの世界一、東洋一、日本一などをうたう石造物は自称も含めてあちこちに点在していると思います。東洋一の子安大師像・・・日本一ではダメだったんでしょうかね・・・。

竹島入口

橋を歩く事数分、やっと鳥居が目前に見えてきました。
扁額が掲げられた台輪のある明神鳥居ですね。

この鳥居に掲げられている扁額ですが、初代は東郷平八郎元帥が奉納したものだったそうなのですが、太平洋戦争時の金属供出で亡くなってしまったそうです。昭和六十三年、地元との方達が新たに奉納されたそうです。重さは190kgもあるんだとか。

そんな重い扁額を掲げても石って折れない物なんですねえ・・・。

岩場に建てられている社号標と灯篭、さらに竹島弁財天と書かれた石碑になります。

海沿いの神社仏閣はこういった岩場、岩礁に石碑を立てていると、やっぱり絵になりますねえ。

そして、竹島が天然記念物であることを示す石碑になります。

竹島内参道

一の鳥居を潜り、いよいよ竹島内の参道を進み社殿を目指します。
いきなり強烈な石段のお出迎えです。

とりあえず石段を上ると、二の鳥居があり、その奥に狛犬が鎮座しています。
二の鳥居は台輪のない明神鳥居になります。

向かい合って座っているのではなく、正面を向いて並行に座っている狛犬になります。この辺りでは珍しい姿をしている感じですね。

更に石段は続きます。

そういえば、あまり参拝している時は気に留めなかったのですが、参道の両側に奉納された大量の八百富神社の幟がはためいていますね。これは一年間かかげられているんですかねえ・・・。

いよいよ石段のゴールが見えてきました。
頂上に見えるのは手水舎の屋根になります。

もう一息です。

手水舎・水盤

銅葺木造四本柱タイプの手水舎です。柱が非常に太く、どっしりとした安定感のある手水舎です。

神職が常駐している八百富神社の水盤は綺麗な水が張られています。
竜頭の給水口からは水がそそがれていました。

三の鳥居

手水舎の奥には三の鳥居が据えられています。

パッと見ると境内社の鳥居に見えてしまいますが、本殿へ続く参道上に設けられている鳥居です。

狛犬

生年月日は不明な狛犬一対になります。遥拝所に居た狛犬から数えて3対目の狛犬です。

社殿

入母屋造瓦葺平入唐破風の向拝が設けられた拝殿になります。
流造の本殿が鎮座しています。

境内社

三の鳥居のすぐ奥に鎮座する「宇賀神社」

三の鳥居のすぐわきに鎮座する「大黒神社」

拝殿のすこし手前に鎮座する「千歳神社」
祭神は、市杵島姫命を勧請し八百富神社を建立した藤原俊成卿になります。
社名の千歳は俊成卿が編纂した「千載集」が由来なんじゃないかな・・・。

拝殿の脇を通って島の南側に鎮座する「八大竜神社」

射場

今まで何度か八百富神社は参拝してきていたのですが、それまでまったく気にも止めなかったのがこの射場になります。例祭で弓道大会が行われている様で、

金的中と書かれた奉納額が掲げられていました。

ただ、あまりにもひっそりと掲げられている為、弓道大会のある例祭などに参拝していないとまったく気付かないのではないでしょうか・・・。まぁ、神社にある射場を気にする人もめったにいないとは思いますが・・・。

御朱印

参拝を終えて

非常に風光明媚な竹島ですね。

平日に参拝したんですが、非常に外国の観光客の方の参拝が多く、いつの間にやら竹島周辺はインターナショナルな観光スポットになっていた様です。

のんびり過ごすには本当にいい場所だと思います。

次の目的地は?

八百富神社の遥拝所の近くに「藤原俊成」卿の銅像が立っているそうなので、そちらを訪問します。

境内地を地図で確認

神社名八百富神社
鎮座地愛知県蒲郡市竹島町三番十五号(Googlemap
最寄駅鉄道:JR東海・東海道本線「蒲郡駅」徒歩15分
バス:名鉄バス「竹島遊園バス停」徒歩3分

ご自宅にお札は祀られていますか?

実家には神棚はあっても、今お住いの所には神棚がない方も多いかと思います。神棚には、日本の氏神である"天照大御神"とご自身がお住いの氏神様のお札を掲げると御神徳が宿るとされています。
賃貸住宅などに住まわれて簡単に神棚を掲げられないという方もお勧めなのが、

南向き、もしくは東向きになる様に、そして目線の高さより上になる様に、棚などの上において頂くとよいかと思います。是非、皆様もご自宅に神棚をご用意いただき、御札を納めてほしいなと思います。

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