岡崎市

神明宮(愛知県岡崎市美合町)

2017年1月14日

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

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神社情報

神社名:神明社
鎮座地:岡崎市美合町字道ヶ根六五番地
御祭神:天照大御神
旧社格:指定村社
創 建:寛治四年(1090年)
境内社:秋葉社
例大祭:十月十一日
H P:-

参拝日:2017/1/4

御由緒

小豆坂合戦の頃、馬頭野、馬頭原といわれ、その頃既に鎮座したと考えられる。「村誌」に寛治四年(1090)の秋に馬頭観音を安置すという。明治五年十月十二日村社に列し、大正十二年二十四日、神饌幣帛料供進指定をうけた。昭和五十五年社務所を改築する。
註)小豆坂合戦、今川義元対小田信秀(信長の父)天文十一年(1542)、天文十七年(1548)2回戦った。

愛知県神社庁 発刊
「愛知県神社名鑑」より

参拝記

神社周辺情報

岡崎市の南部を東西に通っていた吉良道沿いに鎮座するのがこの神明宮になります。
近年社名を変えたのか不明ですが、この辺りの通り名を付けて馬頭神明宮と呼ぶことあります。神仏分離策によって別れてしまいましたが、元々は馬頭観音とも呼ばれていたとか。ちなみに現在では少し離れた場所に馬頭観音は鎮座しています。batousinmeiguu1

境内から吉良道方面を望みます。
判りにくいですが、写真中央部分を左右に吉良道が通っています。
吉良道を東に進んでいくと、東海道の藤川宿にたどり着くことができます。

吉良道とは、藤川宿の西側で東海道と分離し、土呂(福岡町)、西尾を経由して吉良に向かう街道でした。
西尾の名産であるお茶を江戸に献上するために使われた道でもあります。

ちなみに、この写真を撮っている場所を振り返ると・・batousinmeiguu2この通りため池になっていまして、ちょうどため池の堤防側を神社の境内として使っている形になりますね。

参道

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吉良道から神明宮に向かう参道の途中にある社号標の場所から境内を望みます。

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社号標と社号標から境内を望んだ写真になります。
先にも述べましたが、ため池の堤防を利用している形になる為、非常に独特な形の境内となっています。

鳥居

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鳥居越しに社殿を望みます。
奥に見える立石の場所まではため池の堤防でもある部分になります。ぱっとみ参道に見えますね。

立石部分まで進んでいくと
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石畳敷の参道が設けられています。この辺りをみても、鳥居からここまでは参道扱いなのかもしれませんね。

境内は平成十二年に造営工事が行われており、非常に整然とした造りになっています。

手水舎・水盤

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手水舎です。元旦明けだった為か、非常にきれいな水が張られていました。
社殿と統一感を持たせた様式を持っていて、懸魚などは配置されていません。

狛犬

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昭和十三年九月生まれの狛犬一対。寄進されたのが支那事変記念という太平洋戦争直前のきな臭い世相を写してますね。

社殿

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改めて社殿を望みます。
神明造の拝殿となり、幣殿、覆殿も一体感のある社殿に造り替えをされています。
本殿を拝見することはできませんでしたが、神社名鑑では本殿も神明造だったことが書かれているので、造営されても神明造なのではないでしょうか。

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拝殿ー幣殿ー渡殿ー覆殿(本殿)といった一般的な社殿配置ながら、非常にバランスのいい社殿ではないでしょうか。

境内社

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境内社の秋葉社になります。切妻、妻入りの覆殿になっています。
神明造り風ではなく、どちらかというとお堂を創造させる造りとなっていて、猪の目懸魚が設けられていますね。

神楽殿

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神楽殿とされていますが、神楽を舞う場所というより、観音堂といった雰囲気ですね。
文献に載っていない為、いつ頃建てられた建物かわかりませんが、もともと馬頭観音が安置されていた場所なのかもしれませんね。

忠魂碑

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神楽殿奥にひっそりと建つ忠魂碑です。
英霊に一礼

懸魚・鬼瓦

神明造のため、懸魚や鬼瓦は設けられていないので、甍覆と鞭掛、千木を見て頂きます
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瓦葺にはない独特な迫力がありますね。

地図で所在地を確認

”岡崎市美合町字道ヶ根六五番地”

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