秋葉山常夜燈

秋葉山常夜燈(西尾市吉良町吉田東高島地内)

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

常夜燈データ

種  別  秋葉山常夜燈 建立年月  建立年月不明
設置場所  西尾市吉良町吉田東高島地内
形  状  宮立型(宮前型) 基壇3段、土台石4段
竿部刻印  正面「常夜燈」
台石刻印  正面「組中安全」
火袋台石刻印  正面「秋葉山」

訪問記

高島新田と呼ばれ、矢作古川と矢崎川の間を流れる朝鮮川の河口堰近くに据えられているのが今回紹介する常夜燈になります。さらにいえば、文久三年(1863年)に高島新田が干拓されるまでの堤防だった場所の一角に据えられている形になります。

グーグルストリートビュー周辺の雰囲気を。
左手に常夜燈が見えます。右手側は朝鮮川の河口堰になります。元々、左手見える高島新田と朝鮮川の対岸にある豊岡新田には塩田があったそうです。塩田が廃止なっても簡単には畑や田んぼに転用することが難しいと思うんですよね。

塩っていうのは農作業には天敵ですからねえ。大体、海水を草むらに散布すると10日ほどで枯れてしまいます。しかもそれが結構長期に有効・・・というか塩は分解されないので長期にわたって影響を及ぼします。塩をまくと土地が死ぬと言われる所以ですね。

まさに堤防の上から新田を見守るかのように常夜燈が据えられています。

常夜燈の後ろには秋葉山の札を納める祠が据えられています。ここの常夜燈の祠の据え方が非常にコンパクトに纏められていますね。


ここも電化された献灯になります。こんな海沿いの場所でこんな電灯装置で大丈夫なんですかね・・・。絶縁テープで巻かれているとはいえ・・・なんか怖いですなあ。

常夜燈全体に均整がとれてて個人的には好きな造形です。

-秋葉山常夜燈