名古屋市天白区

古厩山地蔵寺(名古屋市天白区島田三丁目)

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

ONE POINT

島田城主である牧義汎が桶狭間の合戦後に再建した曹洞宗の寺院になります。歴代島田城主の崇敬を集めていた寺院だと思われます。

寺院紹介

寺院概要

寺院名古厩山地蔵寺
所在地愛知県名古屋市天白区島田三丁目一一三
創 建嘉吉二年(1442年)
宗 派曹洞宗
御本尊阿弥陀如来

霊 場

霊 場尾張六地蔵霊場 五番札所
尾張新四国霊場 七十五番札所
前札所霊 場次札所
頭護山如意寺尾張六地蔵霊場金龍山芳珠寺
福田山全久寺尾張新四国霊場一国山光明寺

尾張六地蔵霊場とは?

 尾張六地蔵霊場は江戸時代には開創されていた六地蔵を巡礼する霊場になります。六地蔵を参拝するというのは古くから行われていた様で、これは仏教の六道輪廻を思想に基づき、六道のそれぞれを地蔵尊がお救いになるという考えから生まれた霊場だと言われています。

札所寺院名所在地
1番興化山長光寺稲沢市六角堂東町3-2-8
2番矢場地蔵(清浄寺)名古屋市中区大須4-1-32
3番海底山地蔵院名古屋市南区呼続3-11-27
4番頭護山如意寺名古屋市緑区鳴海町字作町85
5番島田地蔵寺名古屋市天白区島田3-113
6番金龍山芳珠寺名古屋市千種区今池2-16-13

 尾張六地蔵と似たような名勝で「尾張国六地蔵霊場」という六地蔵霊場があるのですが、こちらは尾張国で一番古い六地蔵霊場ではないかと伝えられているようです。ちなみに尾張六地蔵と尾張国六地蔵の両霊場の札所に「興化山長光寺」が選ばれています。

文化財

国 宝
国指定
県指定
市指定
町指定
村指定

参拝情報

御朱印
URLhttps://www.jizoji.or.jp/
駐車場
参拝日2022年4月6日

御由緒

  •  嘉吉二年(1442年):創建
    • 開山 樵山和尚

 樵山和尚はもともと鐘崎式部太夫源種国かねさきしきぶだいゆうみなもとのたねくにという武士であったが出家し越前国の永平寺の僧侶となっていたようです。どういった縁があり島田の地を訪れたのかは不明ながら嘉吉二年に島田山広徳院を開山しています。

  • 延徳三年(1491年):洪水により堂宇被災
  • 明応九年(1500年):堂宇再興し「島田山地蔵寺」へ改称
    • 中興開山:大雲秀建和尚(鳴海端泉寺六世)
  • 天文十年(1541年):堂宇修造
    • 修造主:牧右近太夫義義次
  • 永禄三年(1560年):桶狭間の合戦の折、焼失
  • 時期不明:再建し寺号を「古厩山地蔵寺」へ改称
    • 牧右近太夫義次の男牧右近衛義汎が再建したと伝わる

曹洞宗。嘉吉2年(1442)樵山和尚が島田山広徳院として創建。延徳3年(1491)大洪水があり寺殿を破壊されたが、鳴海の瑞泉寺の秀建和尚が、明応9年(1500)本殿を再建、島田山地蔵寺と改称。永禄3年(1560)桶狭間の合戦の折、焼失。その後、牧義次の男右近義汎が再建し、古厩山地蔵寺と改名。なお、別棟に祀られている地蔵尊は熊坂長範の盗馬変毛の伝説がある。また、雨降地蔵ともいわれる。

名古屋市天白区:史蹟散策路「清流と神社・寺院コース」より

御朱印帳の保管に

 数年前より非常に集める方が増えた「御朱印」ですが、皆様は御朱印帳はどうやって保管していますか?神社・仏閣を廻って御朱印を受けているとあっという間に御朱印帳の冊数が増えていきますが、そのまま棚などに置いている方が多いのでは?。せっかくお受けした御朱印ですので、日本では古くから着物を始めとして大切なものを保管する為に使われていた「桐箱」に入れて保管した方がよろしいかと思います。

 ぜひ、皆様も桐箱に御朱印帳を保管されてみたらいかがですか?

参拝記

 地蔵寺の門前には名古屋市営バスの「島田バス停」が設置されています。県道からの目印は・・・近藤産興の「何でも貸します」の看板でしょうかね。

山門

 境内を囲む土塀が続く薬医門の山門になります。
 門前には「島田地蔵寺」と彫られた寺号標が据えられているのですが、この寺号標には・・・

 「尾張六地蔵霊場五番札所」と彫られていました。

手水舎

 木造瓦葺四本柱タイプの手水舎になります。水盤には青銅製の龍の給水口が設けられその脇に石像の地蔵尊が安置されています。

地藏堂

 寺号の由来にもなっている(はず?)の地蔵尊が安置されている地蔵堂になります。
 こちらの地蔵尊は「毛替地蔵」とも呼ばれているそうです。

なぜ毛替地蔵と呼ばれるのか?

 地蔵寺のホームページには毛替地蔵と呼ばれた由来が書かれていました。

 昔、このあたりに熊坂長範くまさかちょうはんという大泥棒がいたそうです。ある日、金持ちの馬を盗み、売ろうと馬市に出掛けましたが、見つかって売れません。
 そこで、お地蔵様に「この馬を何とか売らせて下さい」と一心に願ったそうです。
 すると一夜にして馬の毛色が変わり、売れども人に怪しまれません。恩義を感じた長範はこのお金を貧しい人に分け与えました。それ依頼、この地蔵様は「毛替地蔵」とよばれるようになったそうです。

 中央には地蔵尊、向かって右側にたぶん稲荷尊、左手には弘法大師が奉安されています。弘法大師は尾張新四国霊場の札所本尊となる大師像なのかな。

本堂

 寄棟造瓦葺平入の向拝と濡縁が設けられた本堂になります。

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やはり、旅先の情報はネット検索もいいですが、るるぶなどの旅行ガイド雑誌が一番ではないかなと思います。ネット情報はどうしてもディープになりがちで、いざ旅行に行こうと思っても、俯瞰的な情報が不足しがちな気がします。 やっぱり、"るるぶ"を見ながら、旅の予定表を作っていくのも、旅行の醍醐味ですよね。

所在地を地図で確認

寺院名古厩山地蔵寺
所在地愛知県名古屋市天白区島田三丁目一一三
最寄駅鉄道:
バス:名古屋市営地下鉄「島田バス停」徒歩すぐ

寺院・霊場巡りの際のバイブルに

 元々、当サイトは神社巡りを通じて、皆様の住んでいる所にある"村の鎮守の神様"と呼ばれる神社を紹介してくサイトを目指していたんです。むしろ寺院については、縁遠いものとおもっていたんですよね。しかし、ちょっとした御縁で弘法大師霊場に出会い、そして愛知県では一番活動が盛んな"知多四国霊場"を巡礼、結願する事になりました。でも、神社の事はある程度知識があっても、寺院については未知の世界だったので、少しでも巡礼の時に役に立てばと思い、こちらの本を読ませて頂いております。

少しでも巡礼の時にお役に立てる事もあるかと思います。是非一度読んでみてくださいませ。

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