西尾市

名鉄三河線「松木島駅」跡

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

名所旧跡情報

種類別:廃線・廃駅跡
駅 名:三河線「松木島駅」
事業者:名古屋鉄道
所在地:愛知県西尾市松木島中切
構 造:地上駅 1面1線
開 業:1926年9月1日
廃 止:2004年4月1日

訪問記

2004年4月1日の名鉄三河線の碧南ー吉良吉田間の廃線に伴い、廃駅になった松木島駅。
現在では、ホーム跡を残すのみとなっています。が、ホーム跡のすぐ隣は踏切だったので、いまでも車から駅跡を簡単に望むことができます。

グーグルストリートビューでも駅のホームが見渡せますね。
データが2013年と少々古いためホーム上に駅構造物が残ってますが、2017年12月末の時点で確認したところ、すべて撤去されています。

コンクリート造りの駅舎だった?

この松木島駅が置かれている場所は、三河線を敷設した三河鉄道の神谷社長の出身地だったそうで、戦前は「神谷駅」となっていたそうです。個人名を駅名にするのは非常に珍しいですね。

そして、社長の出身地だとう事もあり、非常に立派な駅舎が建てられていました。

それがこのコンクリート造りの駅舎になります。

ホームから駅舎の見るとこんな感じ。

明治から大正にかけて建てられた洋風建築の王道を行くような建物ですね。写真を見ただけでは、公会堂のように見えます。よく見ると駅舎っぽく1階部分ががらんどうになっていますね。

こんな立派な駅舎も1978年に老朽化のため解体・・・。
それこそ、昭和16年に名古屋鉄道と合併したんですから、明治村に移築してもよかったんじゃないのか?と思わなくもないですね。

現在の松木島駅跡は?

見事になにも残ってませんね・・・。
ただ、この駅舎へのアプローチが旧駅舎に使われていた物なんではないかと思います。

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縮尺が合わず、でこぼこで申し訳ないです。
配置的には、向かって右側のアプローチが残っているんだと思います。

もし旧駅舎のアプローチだったら、90年前のコンクリートですね。
少しでも三河鉄道時代の遺産を見られるのはうれしいですね。

写真を見ると大きく見えますが、これくらいの駅舎だったと推察します。

松木島駅のホーム跡です。
ホームの向こうに見える白い建物は、ホームから見た旧駅舎の写真の置く側に見える建物と同じですね。

レールを支えていたバラスト。所々落ちている木の木っ端は枕木に使われていた物だと思います。

松木島から吉良吉田方面を望みます。
矢作古川を渡る鉄橋(跡)に向かって徐々に昇っています。

松木島駅から少し矢作古川に向かって進んでいくと、道路をオーバーパスする鉄橋跡があります。結構な高さがあり、今後この線路跡はどうするでしょうね。

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