寺院情報
寺院名 | 宝壷山天澤院 |
所在地 | 愛知県常滑市山方町五丁目一〇六 |
御本尊 | 千手観音 |
宗 派 | 曹洞宗 |
創 建 | 文明十年(1487年) |
札 所 | 知多本四国移霊場 二十九番札所 四国直伝弘法 (旧)六十六番札所 常滑郷廿一大師 四番札所 |
御朱印 | - |
H P | - |
その他 | 常滑水野氏 菩提寺 水野忠綱夫婦の五輪塔 |
参拝日:2019年10月9日
沿革・由緒
常滑村字丸山に在り。境内三千百四十二坪、曹洞宗、本郡緒川村乾坤院末たり。文明十年本村城主水野監物直盛の開基と言い伝えたり。開山を周鼎和尚とす。監物夫婦の五輪塔ありて徳容全勝居士、宝山見泉大姉と見え其の位牌も存せり。
明治二十六年発刊「尾張国知多郡誌」より
常滑城を築城した「水野忠綱」が菩提寺として建立した寺院が今回参拝する「宝壷山天澤院」になります。東浦町の於代公園の隣に建つ「宇宙山乾坤院」の末寺になるそうです。天澤院の開山「周鼎和尚」ですが、明応九年(1500年)から永正元年(1504年)までの五年間、乾坤院の住持を勤めています。
水野忠綱は水野家本家の意向により三河湾と伊勢湾を陸路で結ぶ街道を抑えるために常滑に進出し、常滑城を築城し、常滑水野家としての菩提寺「天澤院」を建立した時には、水野家としては知多半島を統一する事が大願だったと思われます。ちなみに、この頃の仮想敵国は「大野城」の佐治家であり「河和城」の戸田家だったと思うのです、水野家を含めてすべてが織田家の当主が信長の時代になり織田家の傘下に下っていますね。
知多四国霊場を行く~寄り道遍~
常滑城を散策し、現地で常滑城の事をスマホで調べていたら、近くに常滑城を築城した"水野忠綱"が建立した菩提寺「宝壷山天澤院」がある事を知り、急遽参拝していく事に。
常滑城址からみると南東側に位置する場所に「宝壷山天澤院」があります。寺院の境内はかなり大きいのですが、寺院に通じる道が非常に細く、さらに入り組んでいる為、車で向かう際は注意して進んでください。
参拝記
Googleマップを見てみると、本堂、楼門が建っている場所からかなり西側に山門がある事に気付きます。また、楼門のすぐ南側は高低差のある傾斜地になっており、フェンスが設けられていますので、やはり天澤院の境内入口は西入りになっているようです。
天澤院楼門南側の様子
いまいちわかりにくいですが、森の奥に見え隠れしている屋根が天澤院の楼門になります。
境内入口
石材とコンクリート材と木材を使用した薬医門の山門になります。
中々三種類の材質を使用した山門は正直珍しいと思われます。
山門の左手には参拝者駐車場に向かう為にアスファルト舗装されています。
しかし・・・参道が暗いですね。
参道
何かの映画に出てきそうな参道脇に植えられた木々によるトンネルとなっています。
この木々のトンネルを抜けると・・・
楼門
非常に立派な楼門が登場します。
最初に説明したように、楼門のすぐ南側は崖の様になっている為、全体を写真に収めるにはこんな感じのアングルでしか撮影できませんでした。
楼門の二階部分には仏像が奉安されているそうなのですが、こちらの楼門にはどういった仏像が奉安されているんでしょうね。
手水舎
楼門の脇にたつ木造瓦葺四本柱タイプの手水舎になります。
水盤に対して比較的コンパクトな手水舎なんですが、楼門のすぐわきに建っていることもあり、なんとなく小さく見えてしまいます。
本堂
入母屋造瓦葺平入の向拝の設けられた本堂になります。
境内の石畳の参道とその周囲の芝生、植木など、他の寺院とは少し異なる印象を受けます。境内を芝生敷きにしている寺院が少ないこともあって視覚的に感じる事が違うのかもしれませんね。
観音堂
東方薬師瑠璃光如来という扁額が掲げられている薬師堂になります。
其の薬師堂の手前には、コンクリートで囲まれていますが池が設けられています。
鐘楼
白漆喰でつくられた袴腰が非常に目を引く鐘楼になります。
水野忠綱夫妻五輪塔
天澤院開基家 常滑初代城主水野監物忠綱公並びに御内室の五輪塔になります。監物公は1460年代に常滑に登場され、文明五年(1473年)に天澤院を開創され常滑邑を興隆せしめられました。
忠綱公は享禄二年(1529年)七月十三日
御内室は天文八年(1539年)七月十三日
天授を全うされました。
五輪塔には、徳容全勝居士、寶山見泉大姉とございます。
「説明板」より
天澤院からの境内から少し離れた場所になりますが、水野忠綱夫妻の五輪塔が奉安されています。江戸時代まではこの五輪塔がある場所周辺も天澤院の境内だったんだろうと想像できます。
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所在地を地図で確認
寺院名 | 宝壷山天澤院 |
所在地 | 愛知県常滑市山方町五丁目一〇六 |
最寄駅 | 知多バス 常滑南部線「保示バス停」徒歩10分 |
寺院・霊場巡りの際のバイブルに
元々、当サイトは神社巡りを通じて、皆様の住んでいる所にある"村の鎮守の神様"と呼ばれる神社を紹介してくサイトを目指していたんです。むしろ寺院については、縁遠いものとおもっていたんですよね。しかし、ちょっとした御縁で弘法大師霊場に出会い、そして愛知県では一番活動が盛んな"知多四国霊場"を巡礼、結願する事になりました。でも、神社の事はある程度知識があっても、寺院については未知の世界だったので、少しでも巡礼の時に役に立てばと思い、こちらの本を読ませて頂いております。 https://amzn.to/2UHeO79 少しでも巡礼の時にお役に立てる事もあるかと思います。是非一度読んでみてくださいませ。
知多四国霊場を行く~寄り道遍~
知多四国霊場六十三番札所「補陀洛山大善院」からすこし東に進んだ場所に、常滑水野氏最後の常滑城主「水野守次(守隆)」の夫人が開基となって建立された寺院になります。常滑水野家所縁の古刹となり、参拝していくことにします。