知多四国八十八ヶ所 知多市

宝苑山 慈光寺(知多市大草) 知多新四国霊場六十九番札所

2018年12月31日

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

寺院情報

寺院名宝苑山 慈光寺
所在地愛知県知多市大草字西屋敷三番地
御本尊聖観世音菩薩
宗 派臨済宗妙心寺派
創 建応永元年(1395年)
札 所知多四国霊場 六十九番札所
知多西国霊場 十七番札所
知多百観音 八十一番札所
御朱印
H P

参拝日:2018年7月25日

宝苑山 慈光寺公式ホームページのご紹介

http://www.jikoji.info/

知多新四国霊場公式ホームページのご紹介


http://chita88.jp/

沿革・由緒

応永元年(1395年)、大野城(宮山城)主、一色(源)満範公の開基で、鎌倉円覚寺の清源和尚を開山様としてお招きになり創建せられました。境内にある椎の木は開基、開山のお手植えの木で樹齢六百年の古木。
本尊の聖観世音菩薩は創建時の仏師、春日大神に祈願され四十二才の厄年だった仏師が一刀三礼入魂して作った厄除け観音として信仰されている秘仏です。

「知多四国めぐり」より


丹波、若狭、三河の守護で尾張知多分郡守護を兼任にしてた一色満範は、室町幕府でも四職に任ぜられるほどの実力者でした。三河国発祥の一色氏は、この頃には若狭、丹波を本地としており、三河、知多半島については守護代を置いて統治していたと考えられます。そして、知多半島を統治した中心が大野城(宮山城)になり、大野湊を整備し伊勢湾全体の海路を掌握していたと考えられています。

当ブログの一色氏生誕の地の記事になります。参考にして頂ければ幸いです。

知多四国霊場を行く

大草城址から南西側にあるのが知多四国霊場六十九番札所「宝苑山 慈光寺」になります。大草城の南西の方角の裏鬼門を守護する場所にあります。北東側に位置する「地蔵寺」といわば対の関係に感じます。

大草城を築城する際、先に鎮座していた両寺院の位置を確認して縄張りを決めたのか、それとも寺院を移転させたのかは不明なんですが、両寺院共に創建当初に所縁のある井戸だったり古木がある処を見ると、鬼門裏鬼門を考えて大草城の位置、縄張りが決められたと考えるのがいいのかなと思います。

そんな大草城から西に進んでいくと、変則十字の交差点がでてきますが、その角に案内看板が出ているので、看板通りに進んでいくと、名鉄常滑線の線路手前に慈光寺があります。
駐車場は非常に広いので、止める所に苦慮しなくてもいいので助かります。

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参拝記

名鉄常滑線の線路沿いに鎮座している形の慈光寺になります。その為、車での参拝の場合、名鉄が通っている西側からのアクセスは道路が狭かったり、踏切が自動車通行不可だったりするので、大草城のある東側から向かうルートがお勧めです。

境内入口

境内入口には、四国霊場六十九番を示す案内石柱と、地蔵菩薩が安置されています。

延命地蔵尊を初めとして数体の地蔵尊がそれぞれ御堂にて安置されています。

山門

参道を進むと、境内は一段高くなっていて石段が設けられています。
近年修繕工事があったのか、土壁が真新しい感じがします。

袖壁には潜戸が設けられている薬医門の山門になります。
両脇には、山号と寺号がそれぞれ彫られた石柱が一対あります。

手水舎・水盤

瓦葺木造四本柱タイプの手水舎になります。柱の所に耐震用のつっかえ棒みたいな柱がもうけられています。
水盤の所に水かけ地蔵が安置されていますね。

大師像(本堂)

ホームページなどを見ると大師堂と案内されています。が、中央に本尊である聖観世音菩薩が安置されている様ですので、当サイトでは本堂と紹介させて頂きます。

中央に聖観世音菩薩、右側(向かって左側)に弘法大師、左側(向かって右側)に子安観音が安置されています。

ここ慈光寺の弘法大師を参拝する時は、

弘法堂の前に置かれている「願い石かなう石」と呼ばれている石が置かれていて、石に開いている穴から大師像を望みながら拝むと祈願成就すると言われています。

「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」・・・

ちなみに、この弘法堂の天井には川合玉堂画伯の愛弟子、川合玉琴による花鳥風月図が描かれています。
是非慈光寺を参拝された際は、納経後上を見上げてみてください。

本堂(客殿)

入母屋造瓦葺平入の向拝の設けられた昭和三十八年に再建された本堂(客殿)になります。

金運豊川閣

朱塗りの御堂が目を引く豊川閣になります。
近隣漁民の方が百年ほど前家門繁栄を祈願して豊川稲荷の分霊を祭った金運豊川閣になります。昭和五十五年に御堂が再建されたそうです。

御朱印

参拝を終えて

境内には、開山である清源大和尚と、開基である一色満範の手により植樹された椎の木が二本並んでいます。
あまり高くならないように手入れされている様で、自分が想像する椎の木に比べて背丈が低いのですが、胴回りの太さが年の重ねを実感しますね。

次の目的地は

知多四国霊場巡礼5日目は、ここ六十九番札所「宝苑山 慈光寺」で終了となります。まだまだ時間は残っているのですが、なにせ気温が35℃越えの酷暑の中での巡礼は熱中症の恐れもある為、体力が残っている間に帰路に付くことにしました。

今年は、異様な程の猛暑、酷暑でしたので、次回巡礼6日目は二か月程の中休憩を挟んで9月26日に、以前札所を飛ばしてしまっていた知多四国霊場二十五番札所「法輪山 円観寺」から再開していこうとおもいます。

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