ONE POINT
愛知県大府市にある曹洞宗の「瑞木山円通寺」の紹介です。奈良時代、行基により円通寺の北に鎮座する子安神社の別当とっして建立されたと伝えられています。知多四国霊場88番札所、知多西国観音霊場25番札所
寺院紹介
寺院概要
寺院名 | 瑞木山円通寺 |
所在地 | 愛知県大府市共和町小仏七十三番地 |
御由緒
天正元年にこの地を訪れた「行基菩薩」によって「瑞木山円通寺」が開基されたと伝えられています。この円通寺が開基した時、坂本という地に子安大明神称する神社が鎮座しており、この社が建立され月日が経っていた為、行基菩薩はこの子安大明神の社を再建し、神像として『准胝観音』を刻み本殿内に安置したといいます。こういった経緯があり、円通寺は子安大明神(後の子安神社/紹介記事)の別当寺となっていっていきます。
知多四国霊場七十二番「白華山 慈雲寺」、八十四番札所「瑞雲山 玄猷寺」と同じく「夢窓国師」が開山に係っている寺院になります。ただ、他二カ寺と異なり、今回納経する「円通寺」は、夢窓国師によって臨済宗の寺院として中興開山していますが、その後後継者が絶えてしまった為、曹洞宗の昌山秀繁が寺の住職として勧請された為、曹洞宗の寺院に改宗した経緯があります。
創 建 | 天平元年(729年) |
宗 派 | 曹洞宗 |
御本尊 | 馬頭観世音菩薩 |
天平元年(729年)行基菩薩によって開創されたと伝えれている寺院です。壮大な七堂伽藍を有していたが、度重なる兵火に襲われ衰退していくが、真和四年(1343年)「夢窓国師」が中興開山となっています。開創以来、法相宗ー真言宗ー臨済宗ー曹洞宗と四たびの宗旨変更にもみられるように、知多半島では屈指の名刹です。
知多四国巡り
霊 場
文化財
国 宝 | ー |
国指定 | ー |
県指定 | 木造毘沙門天立像 |
市指定 町指定 村指定 | 木造馬頭観世音菩薩立像、木造子安准胝観世音菩薩立像、木造不動明王立像、青銅鋳造鰐口 |
参拝情報
御朱印 | 〇 |
URL | ー |
駐車場 | 〇 |
参拝日 | 2018年12月5日 2020年10月7日 |
知多四国霊場を行く
知多四国霊場五番札所「延命山地蔵寺」とその隣に鎮座する「天神社」を参拝し、大府市最後の札所である「瑞木山円通寺」を納経します。国道302号線「神戸交差点」のすぐ近くにあるのが円通寺になります。大府市の北端近い場所にあり、もう少し北に進むと名古屋市になるそんな場所になります。
愛知県にある「椙山女学園大学」の文化情報学部、見田研究室(文化情報学科)と栃窪研究室(メディア情報学科)の共同制作による地域文化・仏像の映像作品を集めた「地域文化・仏像バーチャルミュージアム」というサイトがあります。
この中で、今回紹介する「瑞木山円通寺」を紹介したコンテンツがありましたので、紹介させて頂きます。その他にも多数の寺院の仏像を紹介しているので、興味がある方は覗いてみてください。
http://bjvm.ci.sugiyama-u.ac.jp/index.html
参拝記
ストリートビューの奥に見える高架は伊勢湾岸道(第二東名)になります。その効果の下を並走するように国道302号線があります。開創して約1300年の円通寺と近くをある意味近代科学の象徴である自動車が走る高速道路、こういった文明の縮図みたいな感じが好きですね。
札所案内石柱
円通寺には石柱門や山門がなく、境内の一角に上部に石像が乗っている知多四国霊場の札所案内石柱が据えられています。ここまでの石柱はここ「円通寺」だけですね。
わざわざ見る人は少ないかもしれませんが、ここの札所案内石柱は要チェックですよ。
客殿
庫裏と本堂にある客殿なんですが、建物全体の痛みが激しく、どうやら閉鎖されているようです。庫裏の一角を仮客殿(円通寺では仮本堂としていましたが・・・)としている様です。
令和元年10月23日再訪時
ほぼ1年ぶりに円通寺を参拝した時、客殿は既に取り壊されていました。2021年に完成を目指して建て替え工事が行われるようです。予定図を見ると、屋根形状が寄棟造から入母屋造りに変更されるようですね。
令和二年10月7日再訪時
「知多半島全部盛り紀行」で知多半島にある霊場の札所を全部巡ってやろうという野心的な企画の中で再び円通寺を参拝させて頂きました。いよいよ地鎮祭が行われ、客殿再建へ動き出すようです。
本殿
寄棟造瓦葺平入の向拝と濡れ縁が設けられた本堂になります。こちらの本堂は、外陣部分が開放型となっていて、外陣と内陣の間には格子戸で仕切られています。
通常でしたら格子戸越しに本造である馬頭観世御菩薩を始め、知多四国霊場の弘法大師像を拝む形になるのですが、自分が訪れた日は丁度本堂の内陣を掃除する日にあたったようで、内陣と外陣を仕切っている格子戸が開けられていて、しっかりと拝見させて頂く事ができました。年に3回程格子戸をあけて清掃されるそうで、「どうぞゆっくりご覧ください。写真の撮影も大丈夫ですよ。」とおっしゃっていただきました。
中央に、円通寺本尊「馬頭観世音菩薩像」向かって左側に知多四国霊場の札所本尊の弘法大師像が奉安されています。弘法大師像が何体か奉安されているので、知多四国霊場以外の新四国霊場の札所になっているかもしれません。
御朱印
参拝を終えて
円通寺では、その寺名から「お通じのお寺」ということで、「烈火をもって不浄を浄化する明王」として知られ、寺院の便所に祀られる事が多いとされる「烏枢沙摩明王」の御札も用意されています。
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やはり、旅先の情報はネット検索もいいですが、るるぶなどの旅行ガイド雑誌が一番ではないかなと思います。ネット情報はどうしてもディープになりがちで、いざ旅行に行こうと思っても、俯瞰的な情報が不足しがちな気がします。 やっぱり、"るるぶ"を見ながら、旅の予定表を作っていくのも、旅行の醍醐味ですよね。
所在地を地図で確認
寺院名 | 瑞木山円通寺 |
所在地 | 愛知県大府市共和町小仏七十三番地(googlemap) |
最寄駅 | ふれあいバス 西コース「小仏バス停」徒歩3分 |
寺院・霊場巡りの際のバイブルに
元々、当サイトは神社巡りを通じて、皆様の住んでいる所にある"村の鎮守の神様"と呼ばれる神社を紹介してくサイトを目指していたんです。むしろ寺院については、縁遠いものとおもっていたんですよね。しかし、ちょっとした御縁で弘法大師霊場に出会い、そして愛知県では一番活動が盛んな"知多四国霊場"を巡礼、結願する事になりました。でも、神社の事はある程度知識があっても、寺院については未知の世界だったので、少しでも巡礼の時に役に立てばと思い、こちらの本を読ませて頂いております。
少しでも巡礼の時にお役に立てる事もあるかと思います。是非一度読んでみてくださいませ。
知多四国霊場を行く
知多四国霊場八十八番札所「瑞木山円通寺」の納経を終え、いよいよ知多四国霊場最後の納経先となる八十七番札所「鷲頭山 長寿寺」に向かう事にします。こちら長寿寺は知多四国霊場唯一の名古屋市にある札所となります。大府駅のすぐ近くにあるので、電車に乗っている時など知らず知らずのうちに見たことがある方も多いかと思います。