大府市 尾州大府 知多四国八十八ヶ所

延命山地蔵寺(愛知県大府市長草町) 知多四国霊場五番札所

2019年12月23日

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

ONE POINT

大府市長草町にある地蔵菩薩像を本尊とする曹洞宗の「延命山地蔵寺」の紹介です。長草城とも紹介されている居館跡に建てられた寺院であると伝えられる。知多四国霊場五番札所

寺院紹介

寺院概要

寺院名延命山地蔵寺
所在地愛知県大府市長草町本郷四十番地

御由緒

 延命山地蔵寺の創建は地頭「市川伝四郎」により地蔵堂が建立された天正元年(1573年)であると伝えられている。その二年後の天正三年(1575年)に長源寺(現在の東海市横須賀町鎮座)の「教岩玄相和尚」を開山として「延命山地蔵寺」が開創された。

 延命山地蔵寺が建つ地は、鎌倉時代に英比ノ庄(現在の阿久比周辺)の地頭職だった「藤田民部」が築いた屋敷跡(長草城とも呼ばれる。)になります。藤田民部の家人である藤次藤左衛門(愛知県神社名鑑では藤次三左門)をこの地に入墾させたと伝えられていて、その藤次藤左衛門が居した屋敷跡なのでしょう。
 この屋敷の鎮守として祀られていたのが「菅原道真公」であり、現在も地蔵寺と境内を接する様に鎮座している長草の天神社の御祭神として祀られています。

祥雲山長源寺とは

 東海市横須賀町にある薬師如来を本尊とする曹洞宗の寺院。四国直伝弘法86番札所
 「きんさんぎんさん」で知られる「蟹江ぎん」さんの菩提寺として一時期テレビで取り上げられていました。

四国直伝弘法の公式サイトによる長源寺の紹介ページ

創 建天正元年(1573年)
宗 派曹洞宗
御本尊地蔵菩薩

天正元年(1573年)、地頭市村伝四郎の勧請で地蔵堂が建立され、天正三年に現在の東海市横須賀にある長源寺より「教岩玄相和尚」を迎え「延命山地蔵寺」として開創されました。
慶長十九年には平僧地日山天朔和尚が伽藍を建立、延享四年、印宗定海和尚が寺格をあげ開山してます。
本尊は聖徳太子作と伝えられています。

知多四国めぐり

霊 場

前札所霊場次札所
宝龍山 延命寺知多四国霊場万年山 常福寺
くるま六地蔵雨宝山如意寺正法院
瑠璃山良徳寺尾州大府霊場桃林山清涼寺

文化財

国 宝
国指定
県指定
市指定
町指定
村指定

参拝情報

御朱印
URL
駐車場
参拝日2018年12月5日

知多四国霊場を行く

知多四国霊場巡礼の旅も最終日(12日目)に突入です。最終日は、大府市と名古屋市にある札所3カ所を納経していくルートになります。
今回納経する「地蔵寺」は五番札所になっていますが、知多四国霊場の遍路マップを見てみると、一番札所から順番に巡っていくルートからすこし外れている関係上、八十六番札所の次に納経するルートがお勧めとなっています。このマップの沿うような形で納経を進めてきた為、当サイトでもこのタイミングでの五番札所「地蔵寺」の納経となっています。

地蔵寺に着くと、境内を接するように鎮座する「長草天満宮」が一番最初に目に入ってきます。どうやら江戸時代まで地蔵寺は天満宮の「別当寺(神宮寺)」だったそうです。さらに記事を書くために地蔵寺の事を調べていると、どうやら「地蔵寺」と「天満宮」が建つ場所には「長草城」という城があったとされている様です。

参拝記

JR東海「東海道本線」共和駅の近くで東海道本線を踏切で横断する県道243号線を西に進み、「本郷交差点」を右折し、県道249号にはいってすぐに見えてくるのが、長草天満宮とその奥に今回参拝する「延命山地蔵寺」が見えてきます。

地蔵寺、天満宮共に周囲より一段高い場所に境内があります。前述していますが「長草城」の城跡に建っていると言われているのでその名残なでしょうか・・・。

境内入口

石段を上った先に山門が見えているので寺院の境内入口だなと分かるのですが、山門が鳥居に代わっていても違和感を感じないのではないかと・・・。それだけ地蔵寺を囲む瑞垣が隣に鎮座する天満宮に設けられている瑞垣と同じ造りになっています。もしかしたら、地蔵寺の客殿と天満宮の社殿を建て替える造営工事を同時期におこなったかも?

寺号標

境内入口から少しずれた場所に据えられている寺号標と知多四国五番札所の札所案内石柱になります。両方とも質感から近年作られた物の様に感じます。

山門

袖壁が設けられている薬医門の山門になります。

手水舎・水盤

木造瓦葺四本柱タイプの手水舎になります。個人的に非常にバランスの取れた手水舎かなと思います。

客殿

入母屋造瓦葺平入の向拝が設けられた客殿になります。以前の客殿は茅葺屋根の上に銅板の覆いを被せた形の客殿だったようです。

本堂

寄棟造瓦葺平入の向拝と濡れ縁が設けられている本殿になります。半間分の奥行きの外陣が開放型になっています。

中央に本尊である「地蔵菩薩像」、向かって左側に知多四国霊場の札所本尊の「弘法大師像」が奉安されています。写真の一番手前には「びんずる様」が写っていますね。

「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」・・・

御朱印

参拝を終えて

地蔵寺から天満宮にむけて連絡路が設けられています。寺院と神社の境内が接している所は他にも多々ありますが、神仏分離令の余波で瑞垣などで境内を仕切られている所が大半だと思います。ここ地蔵寺と天満宮の様に連絡路を設けている所は少数派のはず・・・。

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やはり、旅先の情報はネット検索もいいですが、るるぶなどの旅行ガイド雑誌が一番ではないかなと思います。ネット情報はどうしてもディープになりがちで、いざ旅行に行こうと思っても、俯瞰的な情報が不足しがちな気がします。 やっぱり、"るるぶ"を見ながら、旅の予定表を作っていくのも、旅行の醍醐味ですよね。

所在地を地図で確認

寺院名延命山地蔵寺
所在地愛知県大府市長草町本郷四十番地
最寄駅JR東海 東海道本線「共和駅」徒歩19分
大府市循環バス西コース「長草天満宮前バス停」徒歩2分

次の目的地は?

地蔵寺が別当寺を勤めていた「長草天満宮」を参拝していきます。なにやら、この天満宮では「どぶろく祭」が行われている様です。

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