神社紹介
神社名 | 神明社 |
鎮座地 | 西尾市志籠谷町乾地八番地 |
御祭神 | 天照大御神 |
旧社格 | 無格社 |
創 建 | 不明 |
神名帳 | - |
境内社 | 稲荷社 |
例祭日 | 十月十二日 |
御朱印 | - |
H P | - |
参拝日:2019年1月21日
御由緒
「幡豆郡誌」明治四十五年調に、志籠谷神明社、拝殿前の松太さ十五尺とある。一本の樹木が神社の歴史を語る。明治五年、据置公許となる。境内の西の池に雨乞いの鳩あり。
「愛知県神社名鑑」より
西尾町大字志籠谷字乾地に在り。由緒詳かならざれども、明治三十年頃には寛文二年七月吉日と記される棟札存在せしという。祭神は天照大御神にして例祭は十月十二日なり。末社は一社にして稲荷社是なり。当社西南境内下に一小池あり。古来中央水底に墓石ありて焼き物の宝物大鳩二羽を安置す。(平素は姿を水中に没せり)伝説に大皐の年には池水を汲かえ、此鳩を矢作古川に持ち行き、洗い清めて再び池中に安置し、神前に神酒を供えて雨乞いの祈祷をなせば数日以内に必ず効験願はれざることなしといえり。
「幡豆郡西尾町誌より」
矢作川紀行
八ツ面町の久麻久神社の参拝を終え、矢作古川と矢作川の分流点に近い志籠谷町の神明社に向かう事にします。
国道23号線の高架が矢作古川を越えていく近くに鎮座しているのが神明社になります。ここも交通量の多い道路に面しているので、知らず知らずのうちに神社の前を走っている方も多いのでは。
神明社鎮座地地図
参拝記
国道23号の中原インターから側道を矢作古川方面に進むと、県道479号線に突き当たります。その交差点近くに鎮座しているのが今回紹介する神明社になります。
境内入口
ここ志籠谷町の神明社の境内は玉垣などで区切られていないので、開放的な境内に感じます。
境内入口には、幟立石と鳥居が据えられています。
鳥居
昭和四十三年製の神明鳥居が安置されています。
狛犬
生年月日を調べ忘れてしまいましたが、狛犬一対になります。
社殿
入母屋造瓦葺平入の拝殿になります。
屋根が入母屋造と切妻の違いはあるにせよ、ちょっと小さい神社では標準仕様ともいえる拝殿の建築様式だと言える外観だと言えます。
本殿と拝殿間には幣殿は設けられていません。
本殿、拝殿を玉垣で囲んでおらず、本殿前で参拝することで可能になっています。
神明社の本殿は資料では流造の本殿が鎮座しているそうです。覆殿があったとは書かれておらず、コンクリート製の基礎を作った時に、本殿を囲むように覆殿を設けたのかなと推定されます。もしかしたら新しく本殿を造営して御遷座したのかもしれませんね。
境内社
本殿の左側(向かって右側)に鎮座する稲荷社になります。
稲荷社と云えばこの朱色の鳥居ですね。
神社そのものがあまり色彩豊かな社殿の所が少ないので、この朱塗りの鳥居は非常に目を引きますね。
雨乞いの鳩
境内の左手に外に通じる道が設けられています。
ここからちょっと木々の間を望むと、何やら池がある様子。
国道23号線の高架工事や周囲の圃場整備の影響で池の大きさが半分ほどになってしまったそうで、小さくなる前は湧き水がめんめんと湧いていたそうです。
池の底に墓石に置かれた鳩の置物が水の中に沈んでいるそうなのですが、見当たらないですねえ・・。今の時代、こういった伝説の物をそのまま置いておくことはできないんですかねえ。
秋葉山常夜燈
常夜燈データ
種 別 | 秋葉山常夜燈 | 建立年月 | 大正八年十一月 |
設置場所 | 愛知県西尾市志籠谷町乾地 神明社地内 | ||
形 状 | 宮立型(宮前型) 基壇5段、土台石4段 | ||
竿部刻印 | 正面「常夜燈」後面「大正八年十一月建立」 | ||
台石刻印 | 正面「国家安全」 | ||
火袋台石刻印 | 正面「秋葉山」 |
神明社の境内に秋葉山常夜燈が据えられています。
基壇の状態からたぶんこの場所に移設された常夜燈なんだろうと思われます。
常夜燈の前に幟立石が設置されているので、何時かわからないですが、秋葉祭が行われる時には秋葉山の幟がはためくんでしょうね。
参拝を終えて
田園が広がる地域には必ずと言っていいほど雨乞いの施設がありますね。
その中でも鳩の置物を綺麗にして祈願するという所は初見でした。これからも神社や寺院を巡っていくと雨乞いに関連する由緒が建物などに出会う事があると思うので、出会った時には積極的に紹介していこうと思います。