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降華山常光院(名古屋市北区山田町) 名古屋二十一大師八番札所

2020年3月17日

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

寺院情報

寺院名降華山常光院
所在地名古屋市北区山田町三丁目五十四
御本尊聖観世音菩薩
宗 派真言宗智山派
創 建元和年間(1615-1624年)
札 所名古屋二十一大師 八番札所
大名古屋八十八 二十八番札所 
城東三十三観音霊場 二十四番札所
御朱印
H P

参拝日:2020年1月29日

名古屋二十一大師霊場札所一覧

由緒・沿革

 今回納経する「降華山常光院」が建つ地は「西春日井郡六郷村」でした。西春日井郡の金城村・枇杷島町・六郷村・杉村・清水町の二町三村が「大正十年」に名古屋市に編入されます。この大正十年に合併したというのが編入した二町三村の寺院、神社の由緒を調べるのを非常に困難にしています。大正四年に「名古屋市史」が発刊、大正十二年に「西春日井郡誌」が発刊。何が言いたいかわかりますよね・・・。そう、大正十年に西春日井郡から名古屋市に編入された二町三村について、両方の史書に記載されないという事態に陥っている訳です。(西春日井郡誌には付録という事で気持ち程度の紹介が載っていますが・・・・。)

 戦後編纂された「名古屋市史」には載っているのでしょうか?。図書館に調べに行きたいのですが、2020年3月、新型コロナウィルスの拡散抑止の為、名古屋市鶴舞の図書館は閉鎖され、岡崎市図書館も、市内でコロナ感染者が出た事でこちらも閉鎖・・・。この世界的なコロナウィルスショックが沈静化して、図書館に行く事ができて、新たな情報があれば追記させて頂きます。

 常光院の創建は玄和年間(1615-1624年)になります。まさに大坂夏の陣にて豊臣家が滅亡し、徳川将軍の江戸幕府体制が確立した年でもあります。名古屋二十一大師六番札所「東岳山長久寺/紹介記事」の念仏堂として草庵を結ぶ(建立)したそうです。そして寛永元年(1624年)に現在の地に移ったと伝えられています。
 庄内川からほど近い場所である為、この周囲は度々庄内川の氾濫によって被害を受けてきた場所であり、その村人たちからの祈願を受けてきたそうです。

 明治後期の地図です。まだ中央線の敷設が行われておらず、大曽根駅周辺も田んぼが広がっています。治水対策なのか、庄内川の河川敷が現在よりもかなり広くとられていて、現在では住宅地や六郷北小学校がある場所も当時は河川敷になります。

庄内川の対岸には、「松平清康」が討ち死にした「森山崩れ」が起きた場所があります。
 「三河をほぼ統一した松平清康は、尾張国への進出を始めます。当時織田信秀の支城だったとされる「森山城(守山城)」を包囲していた松平清康は、配下の阿部正豊に切り殺されてしまい、松平軍は総崩れとなった。」
という、歴史の流れを変えた事件が起きた場所なんですね。このあと、寄道して守山城跡を散策していくことにします。

名古屋二十一大師霊場を行く

 名古屋二十一大師九番札所「味鏡山護国院/紹介記事」とその隣に建つ「味鋺神社/紹介記事」の参拝を終え、庄内川を渡り、上飯田→大曾根方面に向かいます。
 今回納経する「降華山常光院」とは市道を挟んで反対側に鎮座する「山田天満宮/紹介記事」を目指すと分かりやすいのかもしれません。名古屋三大天神に名を連ねる天満宮らしいです。(名古屋に住んでいないので全く馴染みが無く、この記事を書くために調べていたら初めて知った感じです。)その他の二社は、「上野天満宮桜天神社」なんだそうです。

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参拝記

 奥には中央本線と名鉄瀬戸線の高架が見えていて、隣には幟が立ち並んでいる山田天満宮が鎮座していますね。自分が訪れた日も合格祈願に訪れた参拝者の方と境内社に参拝される方が多数見えていました。この辺りは次回紹介させて頂きます。

境内入口

 袖壁が設けられた薬医門の山門になります。その両側には「地蔵堂」が設けられています。そしてさらに寺号標と名古屋二十一大師札所案内石柱が設けられていて、境内入口は中々賑やかな感じになっています。

玉千代吒枳尼天

 社だけを見ると、鎮守社の稲荷社の様ですが、その前の石柱をみると、「吒枳尼天」を奉安しているようです。神仏習合時代は、稲荷神の本地仏とされていた吒枳尼天になり、豊川稲荷で奉安されています。

本堂

 寄棟造瓦葺妻入りの唐破風が設けれた向拝のある本堂になります。弘法大師像が本堂か、次に紹介する「大日堂」のどちらに奉安されているのかよくわからなかったので、こちら本堂で納経させて頂きました。中央に聖観世音菩薩、右に秋葉三尺坊権現、左に弁才天、歓喜天が奉安されているそうです。

「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」・・・

大日堂

大日堂と称するわけですから、当然「大日如来像」が奉安されていると思うのですが、向拝部分に掲げられいてる提灯を見る限り、こちらに秋葉三尺坊権現も奉安されている様に見えますね。そういえば、納経帳には、寺号が「秋葉山常光院」と書かれていますし、近年は秋葉信仰に力をいれているのでしょうか。

観音堂

 西国三十三観音霊場の写し観音堂になります。

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地図で所在地を確認

寺院名降華山常光院
所在地名古屋市北区山田町三丁目五四
最寄駅JR東海 中央本線「大曽根駅」徒歩6分
名古屋鉄道 瀬戸線「大曽根駅」徒歩6分
名古屋市営地下鉄 名城線「大曽根駅」徒歩6分
ゆとりーとライン「大曽根駅」徒歩9分

次の目的地は?

名古屋二一大師を行く

「常楽寺」から地図を見ていたら、ルート的に六番札所「東岳山長久寺/紹介記事」から参拝していた方が巡りやすいようなので、ちょっと順番を入れかえて長久寺を目指します。

名古屋二一大師を行く-寄道遍-

 「常光院」のすぐ隣に鎮座する「山田天満宮/紹介記事」を参拝していきます。受験シーズン真っ只中という事で数多くの受験生とその家族が合格祈願に見えてました。

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