桶狭間の合戦の前後に橋目の地に館城を築いた「山内源内」の崇敬していた白山権現を勧請し一族の守護神として祀られたのが今回紹介する「白山神社」になります。
神社紹介
神社名 | 白山神社 |
鎮座地 | 愛知県岡崎市橋目町字城畑四番地 |
御祭神 | 菊理比売命 |
旧社格 | 神饌幣帛料供進指定村社 |
創 建 | 永禄年中(1558-69年) |
神名帳 | ー |
境内社 | 大神宮、秋葉社、荒神社、八幡社 |
例祭日 | 十月十日 |
御朱印 | ー |
H P | ー |
参拝日:2020年7月22日
御由緒
永禄年中(1558-69)に加賀国生まれの「山内源内」という武士が全国を放浪した後、この地に屋敷城を築き、その南側に自らの氏神である「白山大権現」を勧請し「白山社」を建立した。以後、山内源内の子孫は代々庄屋を勤めたとされています。
永禄年中といえば、三河国では中々の激動の時代でした。織田家と今川家が激突した結果今川義元が討ち死にし、松平家が今川家より独立して三河国制圧に動いている時代になります。そんな激動の時代だったからこそ、他国からやってきた武士が館城を築く事も可能だったのかな?と思います。山内源内は義元または家康に仕官し、橋目地区を開発開墾を行っていく責任者の様な立場で橋目に館を築いたと思うのです。しかし、宝暦二年(1752年)に矢作川の氾濫によって白山神社周辺が流出してしまい、山内氏が居していた館も流失してしまったそうです。
それ以降は、それまで山内氏の氏神としての側面が強かった白山社が橋目の鎮守社として村民が祀る神社に変わっていったんでしょう。
延宝二寅年(1674年)正月の由緒書きに「そもそも山田源内と申す武士は生国加賀国の侍たりしが、その頃は不治乱世の砌なれば当国当所に来たり白山後に屋敷城を構え居住す。加賀国城山宮は氏神なれば自信屋敷城の前に社を立て勧請申して氏神と崇め尊敬す時に永禄年中(1558-69)の異なり。五月晦日は白山本宮の祭礼ぞ、当初城山宮も例に倣い五月晦日を祭礼とする云々」累代の領主高三石三斗三合を寄進する。明治九年一月二十七日、村社に列格した。同四十年十月二十六日、神饌幣帛料供進指定社となる。
愛知県神社庁発刊「愛知県神社名鑑」より
歴史探訪
白山神社のほど近い畑の中に白山神社を勧請した「山内源内」の墓石が建てられ、現在でも残っていたりします。ただ、畑の中にあって、周囲に看板などもなく、橋目城と呼ばれる居館城があった事すら知っている人のが少ない中で、「山内源内の墓」を正直地元の方でも知っている人って少ないんじゃないのか?と思ってしまいます。まぁ、この辺りは出自は武士でも帰農し庄屋となっていった一族なので仕方ないわけですが。
墓石の後にみえる建物は岡崎市立北野小学校になります。現地に行っても中々解りにくいかと思うので、写真を参考に探してみて下さい。
参拝記
日名橋から平針街道を西に進み、県道56号線への合流ポイントの手前に今回参拝する「白山神社」が鎮座しています。周囲は田んぼが広がり、平針街道を車で走っていても遠くからあそこに神社がありそうだってわかるかと思います。
境内入口
平針街道沿いに鎮座する白山神社は南入り境内となっていて、社号標、石灯篭、石鳥居と掲示板が据えられています。
社号標
旧社格である「村社(邨社)」が合わせて彫られた白山神社の社号標です。
鳥居
明治二十四年建立の扁額のない明神鳥居になります。鳥居前に据えられている石灯篭の「文化年間」に建立された物になります。
祓戸
基壇の上に石造りの瑞垣が設けられた祓戸になります。垣内に榊が植えられています。
手水舎
木造瓦葺四本柱タイプの手水舎になります。屋根は瓦葺なので重く感じますが、全体的にバランスがとれていると思います。
狛犬
大正十四年生まれの狛犬一対です。
社殿
入母屋造瓦葺平入の拝殿になります。本殿を囲む瑞垣の垣内に境内社の社が鎮座しています。どの社がどの祭神が祀られているのかは不明ですが、大神宮、秋葉社、荒神社、八幡社になるようです。
橋目館城跡
白山神社の境内の一角に「山内源内之碑」が建てられいます。由緒で紹介している様に、加賀出身の山内源内が全国放浪した後にこの地に館を築いたという事が彫られています。
地図で鎮座地を確認
神社名 | 白山神社 |
鎮座地 | 愛知県岡崎市橋目町城畑四番地 |
最寄駅 | 名鉄バス「40東岡崎ーフタバ産業前」橋目町御屋敷バス停徒歩7分 |
ご自宅にお札は祀られていますか?
実家には神棚はあっても、今お住いの所には神棚がない方も多いかと思います。神棚には、日本の氏神である"天照大御神"とご自身がお住いの氏神様のお札を掲げると御神徳が宿るとされています。
賃貸住宅などに住まわれて簡単に神棚を掲げられないという方もお勧めなのが、
南向き、もしくは東向きになる様に、そして目線の高さより上になる様に、棚などの上において頂くとよいかと思います。是非、皆様もご自宅に神棚をご用意いただき、御札を納めてほしいなと思います。