三河国准四国霊場 三河新四国八十八ヶ所 岡崎市

龍北山 持法院(愛知県岡崎市井田町) 三河新四国霊場二十五,二十六番札所

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

寺院情報

寺院名 龍北山 持法院
所在地 岡崎市井田町1-107
御本尊 十三佛
宗 派 真言宗醍醐派
創 建 延宝元年(1673年)
札 所 三河新四国霊場 二十五,二十六番札所
三河准四国霊場 七十三番
御朱印
H P

参拝日:2019年5月29日

真言宗醍醐派公式サイト「龍北山持法院」紹介ページ

http://daigo.ne.jp/temple_new/?jiseki_id=100233&page=2

沿革・由緒

当山は龍北山持法院と云い、延宝元年(1673年)知元法印開基により、岡崎藩の北部一帯が祈願信者で祭礼御日待の行事が行われて来た。現在も地鎮祭御日待、荒神祓いが行われている。近年は他県より移住の真言宗徒の葬儀の信頼もあり、年忌、春秋彼岸法会、盆施餓鬼法会も行っている。
尚当山第5世良元法印の時岡崎藩家老梶勝與五男豊丸が入寺するも幼少にて死亡する。第七世円亮法印大正九年市内松本町より現在地に移転、今日に至る。

真言宗醍醐派公式サイト「龍北山持法院」紹介ページ」より

持法寺は、龍北山と号し、井田町三十四番地にあり。真言宗醍醐派、境内千四百八十三坪あり。醍醐派三宝院の末寺である。
延宝元年知元の創立に係る。元岡崎修験者五カ所の一と称す。本尊は役行者作と伝わる十三佛木坐像。
今の堂宇は明治三十四年五月五日の再建にして、大正九年六月四日松本町より現在の地に移る。今境内に八十八ヶ所の弘法像を安置している。

大正十五年発刊「岡崎市史」より

三河新四国霊場を行く

三河新四国霊場二十三番、二十四番札所「清浄山九品院」から南に1kmほど行った所に今回参拝する三河新四国霊場二十五番,二十六番札所である「龍北山 持法院」があります。元々は、岡崎市の市街地近くの松本町にあったそうなのですが、大正九年に現在の境内地に移転したんだとか。
現在ではこの井田地区も区画整理され都市化、住宅地化していますが、移転した当時はまだ森林と桑畑が混在している様な場所だった様です。

参拝記

岡崎市立井田保育園の西側にあるのが今回紹介する「龍北山 持法院」になります。住宅地の中でさらに寺院周囲は傾斜地になっていて、ちょっと回り込む形で寺院に向かう形になるので、ちょっとわかりにくい場所にあるかなと思います。

石柱門

寺号、山号が彫られた石柱門が据えられています。
その脇には、「ポケモンGO禁止」の立て看板が。ポケモンGOが始まった頃神、社、寺院などがポケスポットになってしまい、その対応に苦慮していた事は聞いていましたが、ここ持法院もポケスポットだったのかな?

手水舎・水盤

一般住宅のガレージでよく見かけるようなアルミ製片持ち屋根の手水舎になります。
手水舎用で作られているのではなく。自転車置き場用の転用例かと思います。

同じような造りの手水舎を豊田市越戸町にある「瑠璃光山 薬師寺」(三河新四国霊場 十一番,十二番札所)で見かけていらい当サイトでは二例目になるかと思います。

本堂

この持法院の本堂の造りがちょっと変わっていて、手前の寄棟造妻入りの建物は二十六番札所の大師堂になり、奥川に見える切妻造妻入りの大屋根に寄棟造妻入りの庇が設けられている建物が本堂になります。
また、それぞれの建物の奥には一段軒が高くなった建物が設けられていて、こちらに本尊が奉安されている様です。神社でいう所の拝殿と本殿の関係に近い造りなのかなと思います。

本堂と大師堂の間には、授与所らしき建物が併設されているのですが、現在ではあまり使われていない様です。

真正面からみるとこういった配置関係になります。
右手が本堂、左手が大師堂になります。本堂と大師堂がここまで並列の様に並んでいる寺院も珍しいかもしれませんね。

授与所前には

波切不動尊が安置されています。
知多四国霊場、三河新四国霊場を巡って、真言宗では不動明王を奉安している寺院が多いことを知りました。少しづつでも寺院についての知識が積み重なっていくのも霊場巡りの醍醐味だと思います。

ここ持法院の本尊である十三佛がどういった御本尊なのかいまいち分からないのですが、なにやら十王にも縁があるようです。十三佛というだけあって、本尊は十三体の仏像になっているんですかね・・・。

あと、本堂は知多四国霊場の二十五番札所になっていまして、隣にある大師堂が二十六番札所になっています。大師堂は残念ながら施錠されており、中を窺う事ができませんでした。

「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」・・・

ミニ四国霊場八十八ヶ所

持法院の参拝者駐車場の目の前に、写真の様な石段のある高台があります。
石の上には色々な石仏が奉安されていまして、石段の登った先に、「四国八十八霊場」と彫られた石碑が見えています。

この石段を登っていくと

この高台部分に四国八十八ヶ所の写し霊場が設けられていました。これが岡崎市史に載っていた四国霊場なんでしょう。

この霊場の一角には、般若心経と本四国霊場の札所が彫られた板が掲示されています。札所一覧はこの板の中にはまる様に苦慮したのがわかりますね。

御朱印

参拝を終えて

七福神の石像が奉安されていました。
石の感じから最近奉安された七福神でしょうか。それぞれが気持ちデフォルメされている感じがするんですけどね。

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やっぱり、"るるぶ"を見ながら、旅の予定表を作っていくのも、旅行の醍醐味ですよね。

所在地を地図で確認

寺院名 龍北山持法院
所在地 愛知県岡崎市井田町1-107
最寄駅 名鉄バス 「井田観音前」バス停 徒歩7分

寺院・霊場巡りの際のバイブルに

元々、当サイトは神社巡りを通じて、皆様の住んでいる所にある"村の鎮守の神様"と呼ばれる神社を紹介してくサイトを目指していたんです。むしろ寺院については、縁遠いものとおもっていたんですよね。しかし、ちょっとした御縁で弘法大師霊場に出会い、そして愛知県では一番活動が盛んな"知多四国霊場"を巡礼、結願する事になりました。でも、神社の事はある程度知識があっても、寺院については未知の世界だったので、少しでも巡礼の時に役に立てばと思い、こちらの本を読ませて頂いております。

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少しでも巡礼の時にお役に立てる事もあるかと思います。是非一度読んでみてくださいませ。

次の目的地は?

三河新四国二十五,二十六番札所龍北山持法院」を後にして、この持法院がもともとあったという松本町にある二十七,二十八番札所浄誓院 松本観音」を目指します。

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