名所旧跡など

諸輪観音発祥地(愛知県刈谷市今岡町)

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

史跡情報

史跡名諸輪観音発祥地
所在地愛知県刈谷市今岡町野添地内

史跡詳細

現在から凡そ千年前、漁師の網に観音像が掛かり、村の人々はこの観音像を洗い清め、大切に奉安していた。その後、境川の上流にある諸輪村にて祀られる様になりその寺院は「観音寺」と呼ばれるようになったという。

 この観音像を洗い清めた場所に記念碑が建立されている。

諸輪観音発祥地

 今からおよそ千百年むかし 衣浦の入江がこの地に入り込んでいた天慶のころ、ある日漁師の網に一体の観音像が掛かった。
人びとはその観音像を洗い清めて大切にまつり、その地を「身洗田」と呼んだ。その後、この観音像は境川上流の村に移され、やがて諸輪村の観音寺にまつられるようになった。 

 けれども現在の今岡町が発祥の地であるので、村びとの信仰も厚く、雨乞いの時には総出で諸輪村まで出かけて祈願を行い、大正の頃までは「今岡の雨乞い観音」と呼ばれていた。
現在でも、毎年三月の彼岸には観音寺から供養招待があり、町の役員が代参している。
このたび土地改良事業により、葦の茂っていた古川も美田に変り、身洗田の地もすっかり形を変えた。
折しも本年は諸輪聖観音菩薩ご開帳の年に当り、ここに今岡町民の発願によってこの碑を建立することにした。

昭和五十三年春季彼岸の日
今岡町

 観音像が移されという「諸輪村」は、現在の愛知郡東郷町諸輪地区になります。この諸輪地区には「恵日山観音寺」が鎮座しており、境内にある観音堂にこの観音像が奉安されているそうです。

恵日山観音寺

寺院名恵日山観音寺
所在地愛知県愛知郡東郷町諸輪観音畑十三番地

参拝記

 国道一号線と名鉄名古屋本線に挟まれた田園風景が広がる場所に「諸輪観音発祥地」の石碑が建てられています。正直最初この石碑を見た時は「土壌改良記念碑」なんだと思い込んでいました。ただすぐ脇を通り過ぎる時何気なく読んだら「諸輪観音発祥地」と彫られていたので急遽立ち寄っていく事にしました。

 諸輪観音とは何ぞや?と思いつつも道路脇にバイクを停めて石碑を見てみると

 裏側にその由来が彫られていました。この内容は由緒の中で転載させて頂いていのでこちらを確認して頂くとして、簡単にいえば、この辺りで観音像が引き上げられ、村人総出で洗い清めて祀っていた。その後諸輪村に移されて観音寺の境内に観音堂が建立されそこに安置された。この観音像の繋がりで現在も彼岸の法要の際には今岡町の役員が呼ばれているという事らしいです。

 こんな石碑を読んでしまっては、「諸輪の観音寺に向え」という事なんだろうと勝手に感じて、当初の予定を急遽変更して東郷町に向かう事にしました。

 この写真で田圃の先に移っている集落は名鉄「富士松駅」周辺の建物になります。富士松駅の先に境川が流れているはずですので、とりあえず富士松方面に進み、境川沿いを北上していきます。

地図で所在地を確認

史跡名諸輪観音発祥地
所在地愛知県刈谷市今岡町野添地内
最寄駅電車:名古屋鉄道 名古屋本線「富士松駅」徒歩8分
バス:

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