名所旧跡など

愛知県下新十名所と名古屋新十名所を巡る:第2弾ー竜泉寺・鹿乗橋・櫻田景勝・山田元大将之社ー

2023年3月12日

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

2022年4月20日はどこ行こう

 令和四年(2022年)の連載企画として「愛知県下新十名所巡り」をお届けしている訳ですが、(もうこの記事を書いている時点で令和五年三月の時点で一年遅れでの紹介になっております。)今回は岡崎市から国道23号線を使い名古屋市に向かい、そこから環状線を使って守山区に向かっていくルートを選定しました。

 このルートを使って、南区の桜田勝景、北区の山田元将之社、守山区の龍泉寺、瀬戸市と春日井市の市境となる庄内川に架けられた鹿乗橋を主なる目的地として、いつものように道中寄り道をしながら巡っていきます。この主目的地の4ヵ所の内、桜田景勝と山田元大将之社は前回(第八回、愛知県下新十名所と名古屋新十名所巡り ー京町薬祖神・闇之森・榎ノ権現・久屋金刀比羅社ー編)に引き続き「名古屋十名所」になり、残る龍泉寺、鹿乗橋は当サイトが追いかけている「愛知県新十名所」になります。

名古屋十名所

 名古屋新十名所については、当サイトで初登場となったのは名古屋市南区にある「天林山笠覆寺(通称:笠寺観音)/紹介記事」の本堂前に据えられた「名古屋新十名所」と彫られた石柱を紹介した時になります。

 名古屋新十名所の詳しい説明は笠寺観音の記事または(たぶん)後日書くであろう記事を参照して頂くとして、石柱の側面に「熱田神宮・名古屋城・笠寺観音寺・闇ノ森・榎ノ権現・櫻田勝景・圓頓寺・久屋金刀比羅・山田元大将之社・天理教々務支庁」の十カ所が彫られいます。

名古屋市南区

2023/6/7

村上社(名古屋市南区楠町)・名古屋市天然記念物「大クス」

名古屋市南区楠町に鎮座する村上社の紹介です。境内には楠町の町名の由来となる名古屋市天然記念物に指定されているクスノキがあり、まだ「あゆち潟」が広がっていた頃はこの場所に野並や古鳴海とを結ぶ渡船場が設けられていたと伝えられています。

名古屋市南区

2023/3/18

八幡社(名古屋市南区呼続町)・桜田景勝・桜田貝塚

名古屋市南区呼続町で名古屋十名所に選ばれた「桜田景勝」に鎮座する八幡社の紹介です。大正時代には境内から弥生時代の貝塚が発見されるのなど、古くから人々が暮らしていた風光明媚なになります。

名所旧跡など

2024/4/11

愛知県下新十名所と名古屋新十名所を巡る:第2弾ー竜泉寺・鹿乗橋・櫻田景勝・山田元大将之社ー

2022年4月20日、愛知県下新十名所選定にノミネートされた鹿乗橋と龍泉寺を巡るあいちを巡る生活遠征編の立ち寄り先をダイジェストで紹介していきます。

名古屋市東区

2023/3/14

金刀比羅神社(名古屋市東区泉一丁目)

名古屋市東区泉一丁目に鎮座する金刀比羅神社の紹介です。戦前には名古屋十名所に選定された神社ですが、空襲により焼失。さらに戦後復興の中で現在の境内地に遷座している為、往時の面影は残っていませんが、現在では都心のオアシス的な神社となっています。

名古屋西区

2023/1/22

白山神社(名古屋市西区押切町)名古屋十名所-榎権現-

名古屋市西区押切二丁目の美濃路沿いに鎮座する白山神社の紹介です。古くから榎権現と呼ばれており、桶狭間の戦いの際には決戦に向かう織田信長が戦勝祈願した神社になります。

今回の道中記をダイジェストでお伝え


  • 八幡社(名古屋市南区呼続町)・桜田景勝(名古屋新十名所)

     今回の遠征編最初の立ち寄り先。場所的には名古屋市立春日野小学校と名古屋市立桜台高等学校の東側になります。
     名古屋十名所に名を連ねている「桜田景勝」として広く知られている場所になるのですが、この場所が八幡社の境内地となっている事はあまり知られていないのでは?

     現在は笠寺台地と呼ばれている場所は、元々周囲を「あゆち潟」と呼ばれる干潟に囲まれていた事から「松巨島」と呼ばれていました。周囲に干潟が広がる場所は「貝」が豊富にとれる場所であるともいえ、その証左に「桜田貝塚」と呼ばれる縄文時代の遺跡も発見されるなど古代より人々が住み着いていた場所になります。
     そんな松巨島の東端から見下す風景はあゆち潟の先に鳴海を望む風光明媚な場所だった様で、江戸時代に記された尾張名所図会にも登場しています。ただ、現在では当然「あゆち潟」干拓→都市開発が行われており往時の風紀を思い浮かべる事は難しい場所なんですが、高台にある事で遠くまで見渡せる場所である点は現代でも受け継いでいます。


  • 村上社(名古屋市南区楠町)・クスノキ(名古屋市天然記念物)

     先に参拝した八幡社の境外社となる村上社になります。この村上社の境内には名古屋市天然記念物に指定されている「クスノキ」の巨木が生い茂っています。


  • 鳥栖八剱社(名古屋市南区鳥栖)・鳥栖八劔社古墳

     鳥栖八剱社古墳の墳丘上に鎮座しています。和銅元年(708年)に新羅の僧「道行」により熱田神宮の御神体である「草薙剣」が盗み出された事件があり、これが晃空になる事を怖れた熱田神宮の神官達はこの鳥栖八剱社古墳のあるこの地で新たな剣を作り、熱田神宮の別宮である八剱社に納めたという伝承が残っています。

  • 芳樹山成道寺(名古屋市南区鳥栖)・蓬ヶ島八十八ヶ所五十九番

     曹洞宗の寺院。境内地は室町時代に成田時重が築城した「取隅城跡」であり、成田家の菩提寺であった。鳥栖城主成田公夫妻の墓標となる夫婦地蔵が境内に安置されており、昭和四十三年(1968年)に名古屋市指定文化財となっています。


  • 鳥栖神明社(名古屋市南区鳥栖)・鳥栖神明社古墳

    鳥栖神明社古墳の墳丘上に鎮座しています。


  • 宝珠山安泰寺(名古屋市南区呼続元町)・山崎城跡

     織田信長の重臣であり後に追放されてしまった佐久間信盛の居城であった「山崎城跡」に鎮座する浄土宗西山禅林寺派の寺院になります。


  • 津賀田神社(名古屋市瑞穂区津賀田町)・尾張国神名帳「従三位津賀田天神」

     尾張国神名帳に従三位津賀田神社と記載されている古社になります。古くは若宮八幡とも呼ばれていたそうです。


  • 大應山廣福寺(名古屋市北区山田町)・山田元大将之社(名古屋新十名所)

     名古屋市北区の大曽根駅から国道19号線とJR東海の中央線の線路に挟まれた場所に当サイトで既に紹介している「山田天満宮/紹介記事」が鎮座しているのですが、ここから更に北に150mほど進んだ場所に境内で山田幼稚園を経営している大應山廣福寺があります。この廣福寺の門前に名古屋十名所に名を連ねる「山田元大将之社」と彫られた石柱が据えられています。

     この「山田元大将之社」とは何ぞや?全く自分には土地勘がないので色々調べてみると、廣福寺(山田幼稚園)の境内の北東側にある山田緑地に現在は山田天満宮の境内社となっている「金神社」が鎮座していたそうです。この金神社という社名は明治元年に改称した社名でそれ以前は将の宮・大将の社・上の宮と称していたとか。何となく見えてきましたね。山田元大将之社とは、「山田町の(元)大将之宮」という事のようです。さらに調べると、名古屋十名所とその隣に据えられている山田重忠舊里の石碑は金神社の境内に元々は建てられていたとか。遷座の際にこの場所に移された様ですが、この場所ですと廣福寺が名古屋十名所になっている様に感じてしまいます。


  • 白山神社(名古屋市北区矢田)

     元々は漸東寺の境内社として創建された神社であり、何時頃か不明ながら、現在の境内地に鎮座していた神明社と合併したと伝えられています。


  • 川嶋神社(名古屋市守山区川村町)・延喜式神名帳「山田郡川嶋神社」

     名古屋市守山区に鎮座する延喜式神名帳に「山田郡川嶋神社」に比定されている川嶋神社になります。


  • 大元帥陛下御統監之跡・昭和天皇、昭和二年陸軍大演習御統監の地

     この後に参拝する龍泉寺近くの住宅地の奥にひっそりと据えられている昭和天皇が昭和二年にこの地で行われた陸軍大演習を御統監された地に立てられた石碑になります。


  • 松洞山竜泉寺(名古屋市守山区竜泉寺)・尾張四観音・愛知県下新十名所

     名古屋城の鬼門守護として徳川家康が定めたという尾張四観音のひとつになります。伝承では延暦年間(792-806年)に天台宗の開祖である最澄によって建立したと伝えられています。そして愛知県下新十名所にノミネートされています。

     幾多の火災に襲われた龍泉寺ですが、慶長十二年(1607年)に建立された仁王門と所蔵する木造地蔵菩薩像は国の重要文化財に指定されています。明治三十九年の放火による火災の時には焼け跡から慶長大判・小判が入った容器が発見されこれが本堂再建の基金となったというエピソードが知られていますね。


  • 神明社(名古屋市守山区深沢)・吉根城跡

     現在は名古屋市守山区吉根南に鎮座する八幡社の境外社となっている神明社になります。この神明社が鎮座する場所は織田信雄の家臣「北野彦四郎」の居城跡であると共に古墳時代末期の深澤地区に点在する墳丘の無い古墳の上に鎮座しているとしています。


  • 医王山密蔵院(愛知県春日井市熊野町)

    春日井市にある天台宗の寺院になります。前回の遠征記で紹介した「名古屋東照宮/紹介記事」の別当寺であった天長山尊寿院は密蔵院の住職が兼務するなど非常に深い関りがありました。


  • 三明神社(愛知県春日井市神領町)・神領第1号墳

     三明神社は境内に神領第一号古墳、二号古墳を始め周囲に古墳が点在する古墳群の中に鎮座しているようです。


  • 鹿乗橋(愛知県瀬戸市鹿乗町/春日井市高蔵寺町)・愛知県下新十名所

     現在は、名古屋市守山区と春日井市の市境を流れる庄内川に架けられた橋である「鹿乗橋」が7万6千票余りを獲得して第22位にランクインしています。明治43年に架けられたスチールアーチ橋と呼ばれる橋になるそうです。明治期に造られたスチールアーチ橋は11基しかなく、現存している橋は非常に貴重なんだとか。

     ただ、愛知県下新十名所の選定戦が行われる時点ではそんなに古い橋という事もなく、どういった理由があって7万票も集めたのか・・・ただ、現地に行って感じたのは橋の造形や橋からみる庄内川の風景が観光名所になっていたのかなと思った次第です。


  • 八幡社(愛知県瀬戸市鹿紀町)・入尾城跡

     鹿乗橋から瀬戸市側を少し進むと鎮座する八幡社は瀬戸市で一番古い城址とされる「入尾城跡」に鎮座しているそうです。


  • 東谷山白鳥古墳(名古屋市守山区上志段味)・志段味古墳群

    名古屋市守山区志段味に分布している志段味古墳群のひとつ「東谷山白鳥古墳」の紹介で。石室がライトアップされしっかりと見学できる古墳となっています。

 以上、名古屋市の南部から環状線を北上しさらに守山から春日井市、瀬戸市と中々の広範囲を一気に巡っていきます。これから紹介記事を順次アップしてまいりますので、のんびりとお付き合いの程よろしくお願いします。

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