寺院情報
寺院名 | 萬松山 勝楽寺 |
所在地 | 愛知県西尾市吉良町小山田稠三十四番地 |
御本尊 | 子安地蔵菩薩 |
宗 派 | 曹洞宗 |
創 建 | 延元四年(1339年) |
札 所 | 三河海岸大師 二十六番札所 東条吉良観音 十二番札所 |
御朱印 | 〇 |
H P | 〇 |
参拝日:2018年3月27日
萬松山 勝楽寺公式ホームページのご紹介
http://jizoson.org/
沿革・由緒
当山の本尊地蔵菩薩は天皇七十七代後白河法皇一刀三禮の御作にして、暦應二年足利尊氏の創建に係る。往古は真言宗に属し、天正の初めに到って大いに荒廃せるをもって曹洞宗の僧法田玄作其の荒廃せる舊跡に再建し、その後安泰寺の支院に属し、寛永十年に到って諸宗本末改むべきの台命に依り、法田玄作を開山とし、真言宗の僧蜜顧を開基として曹洞宗となり。
「幡豆郡吉田村誌」より
足利尊氏が創建したと伝わる饗庭郷三社三箇寺のひとつになります。
小紀行「酒井氏発祥の地と金蓮寺」を参照してみてください。
萬松山 勝楽寺所在地
参拝記
金蓮寺の前を通る道を道なりに東に走っていくと、「萬松山 勝楽寺」にたどり着くことができます。道案内の看板には、「小山田地蔵」と大きく書かれていて、もしかしたら地元の方には勝楽寺より小山田地蔵のが馴染みがあるのかもしれませんね。
境内入口
駐車場から境内にかけては石段が続いています。
写真の右手手前には、以前「足利誓いの銘松」と呼ばれた、足利尊氏が植樹したと言われる松があったのですが、平成十七年マツクイムシの被害により伐採されたそうです。愛知県の天然記念物に指定されていたんだとか。
ただ、自分の家の周辺でもそうなのですが、近年マツクイムシの被害で松が枯れてしまっています。これはなんらか原因があるんでしょうかね。
石段を正面から望みます。
石段右手には、三河海岸大師二十六番札所の案内石柱が立っています。
石段を登っていくと、境内入口に山号と寺号が彫られた石柱門が据えられています。
何となく、その横の瑞垣などみても、この石柱門が鳥居になっても違和感のない配置になっています。
ちなみに、
狛犬
ここ勝楽寺の本堂の前には、ご覧の通り、狛犬が鎮座しています。
狛犬のいる寺院は、西尾市では初登場になるのかな・・・。
本堂
入母屋造瓦葺妻入の向拝の設けられた本尊である子安地蔵菩薩が安置されている本堂になります。
ここ勝楽寺の本堂には、本堂前面に濡れ縁が設けられています。
屋根勾配が緩やかなのか、比較的おとなしい屋根の印象を受けます。
三十三観音堂
西国三十三観音霊場の移し観音堂になります。
奥の院
本堂の左手には、奥の院に通じる石柱門があり、奥の院に通じる108段の石段が続いています。
石段を上った正面にみえるのは、納骨堂になります。
その納骨堂の脇に、奥の院である鎮守地蔵堂が建っています。
こちらの奥の院は近年修復工事がされたそうです。それ以前は倒壊寸前だったんだとか。
妊婦さんが108段の石段を登って奥の院を参拝することで安産祈願になるんだとか。
奥の院の参拝を終え振り返ると、こんな風景が広がっています。
遠くには三河湾を望める素晴らしいロケーションです。
足利誓いの銘松の切株
勝楽寺の一角に、足利誓いの銘松と呼ばれていた松の切株が保管されています。
切株を見るだけで、その大きさが偲ばれます。なかなかこれだけの大木の松は見かけないですからね。
懸魚・鬼瓦
鰭付きの蕪懸魚になります。花弁型の六葉が特徴的ですね。
御朱印
参拝を終えて
足利尊氏が饗庭郷に創建したという三社三箇寺の一寺の「萬松山 勝楽寺」になります。もっと西尾市としても足利尊氏所縁の場所ということで売り出してもいいんじゃないのかなあと思うのですけどね。実際、三河の地は足利氏にとって重要な場所であり重要な家臣団が生まれた場所ですからねえ。