東条吉良観音三十三ヶ所 西尾市

本命山 誓覚寺【廃寺】東条吉良観音 二十二番札所

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寺院情報

寺院名 本命山誓覚寺
所在地 愛知県岡崎市西尾市吉良町寺後六十番地
御本尊 阿弥陀如来
宗 派 浄土宗西山深草派
創 建 萬治元年(1658年)
札 所 東条吉良観音 二十二番札所
御朱印
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参拝日:2019年2月4日

小紀行「酒井氏発祥の地と金蓮寺」


沿革・由緒

詳しい由緒は不詳ですが、平成三十一年二月四日の参拝時には廃寺になっている様です。本尊の阿弥陀如来坐像の他に、不動明王が祀られていたそうです。この不動明王は徳川家康の持念仏だったそうで、慈覚上人の作と伝えられています。酒井氏との縁で家康持念仏である不動明王を誓覚寺に下されたそうです。

酒井氏発祥の地

ここ誓覚寺には、酒井氏の始祖である酒井広親の母親の墓石が安置されています。広親自身の墓石、宝塔はネットで検索すると取り上げられていらっしゃるサイトやブログが何件もヒットしますが、こちらの広親の母親の墓石は中々ヒットしないです。西尾市の酒井氏発祥の地に来たときは、酒井氏先祖の墓と共に訪れたい場所です。

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参拝記

西尾市吉良町酒井地区の鎮守社である稲荷社のはす向かいに位置する場所にあるのが「本命山 誓覚寺」になります。酒井氏の発祥の地という事もあり、徳川家康ゆかりの毘沙門天が安置されていたそうですが・・・参拝した時には廃寺になっているようで、本尊を含めどちらの寺院に移されたのでしょうか・・・。西尾市は誓覚寺の宗派である浄土宗西山深草派の寺院が非常に多いのでどこかの寺院に引き取られたと思うのですが・・・・。

境内全景

誓覚寺には山門は存在せず、ご覧の様に観音堂が境内入口部分に建てられています。

様々な観音像や地蔵尊が安置されています。こういう観音像を見て、「あぁ~これは〇〇像ですね。」とすぐわかるだけの知識が欲しいです・・・。神社紹介から派生して寺院参拝も始めましたが、仏教への知識は・・・ほぼ皆無なんですよねえ・・・。わかる様になると、今よりいっそう寺院巡りも楽しく巡れるようになるんでしょうね。

本堂

切妻瓦葺平入の向拝の設けられた本堂部分に寺務所が併設された本堂になるのですが、見て頂ければわかる通り、かなり風化によって劣化が激しくなっています。本堂部分の扉がサッシ扉だったので中を覗いてみたのですが、まあ、廃寺ですので何もなかったですね。

廃寺特有の手入れされず、草等で境内に足も踏み入れられないような寺院とは異なって、合併先の寺院によって境内、墓地は管理されていると思われます。

本堂の裏手には檀家の方たちの墓地があります。その中の一角に・・・

酒井家始祖広親公御生母之墓

墓石が何基か据えられていますが、前列の五輪塔が酒井広親の生母の墓の様です。

折角作られた案内碑もここまで風化してしまうと、何時朽ちるか怖いですね。行政としても歴史資料として立て直してほしいですねえ。

参拝を終えて

東条吉良観音二十二番札所にも選ばれている歴史ある寺院なんですが、廃寺となりひっそりと地元の方達に管理されている感じになっていました。なんとかこのままの姿で維持してほしいですね。

次の目的地は

酒井氏先祖の墓が酒井の集落の南側にあるそうですので、そちらに向かってみたいと思います。

-東条吉良観音三十三ヶ所, 西尾市