寺院情報
寺院名 | 慈雲山浄通院 |
所在地 | 愛知県大府市追分町三丁目十二 |
御本尊 | 阿弥陀如来 |
宗 派 | 曹洞宗 |
創 建 | 永禄二年(1559年) |
札 所 | 四国直伝弘法 九番札所 尾張四国霊場 八十二番札所 尾州大府霊場 十二番札所 大府七福神/恵比寿尊天 |
御朱印 | ○ |
H P | ー |
参拝日:2020年10月21日
沿革・由緒
大府市誌によると、「浄通院は豊明市にある「清涼山曹源寺/紹介記事」の末寺であったとされ、当寺が所蔵する「寺籍財産明細帳」によると永禄二年(1559年)松山蟠公が現在の豊川市にある「西明寺」三世実田以耘に勧請し開山創建した。」と書かれています。
また、元々は現在の境内地より北に300mほどの距離にある字元屋敷周辺にあったとされ、この元屋敷には前回紹介した「追分城/紹介記事」が築城された場所でもあります。追分城の築城と浄通院の創建が同じ永禄二年であることもあり、追分城を築城した稲垣淡路守の発願によって創建されたという説も存在しています。
その後、宝暦五年(1755年)に火災により諸堂が焼失してしまった為、宝暦七年に現在の境内地を開拓、同八年に移転再建しています。安永六年(1777年)には曹源寺七世悟山徹明を勧請し中興開山とし曹源寺の末寺となっています。
今は全く見るべきものが残っていない「追分城址」ですが、織田家&水野家vs今川家という三河国から尾張国へその最前線が移っていくというまさに今川家の圧力が一番高まっていた頃に築城された城という事で、もっと注目されてもいい城址なんじゃないのかなとは思うのですが、残念ながら最初に述べたように見るべきものが全く残っていないという状況では、致し方ないのかもしれません。
城址は痕跡が残っていなくとも、追分城を築城した稲垣淡路守が関わったとする「慈雲山浄通院」は、火災によって境内地は移っていますが現在まで存続していますし、追分城の守護神として勧請したといわれる「藤井神社」も境内地は遷座していますが現在では地元の産土神として祀られています。
追分城址、浄通院、藤井神社は稲垣淡路守に関連する場所という事で、この三ヶ所は同時に訪れてみるのも歴史に触れる機会になるのかなと思います。
参拝記
JR東海の東海道本線をオーバーパスする跨線橋から少し東に位置する場所に今回参拝する「慈雲山浄通院」があります。この跨線橋の名称が分からないので、中々説明しずらいのですが、至学館大学から西に進んだ、共和駅と大府駅の間にある跨線橋って言えばわかりますでしょうか・・・。共和駅と大府駅の間に新駅構想があるそうなのですが、その駅予定地からは少し北側に跨線橋がかかっていますし、共和駅と大府駅の間に跨線橋は一つしかないので間違えないかなと思います。
表通りからは浄通院の境内は一本奥に入っている感じになっていて、住宅の間に据えられている寺号標を目印に参道を進むと正面に山門が見え、その手前が駐車場となっています。
駐車場となっている境内前から境内を望みます。塀に沿って直伝弘法の幟が立ち並び、ここが四国直伝弘法の札所であることをしっかりと表しています。
こうやってしっかりと直伝弘法の幟が立ち並んでる札所は、今回一番札所から順に納経させて頂いていますが初めてじゃなかったかな・・・。知多四国霊場と遍路される人数に圧倒的な差があるとはいえ、やはり知多四国霊場では当たり前の光景と言える霊場の名前が記された幟が立ち並んでいるというのは視覚的だけではなく、それだけ崇敬する信者の方が多いという証にもなるので、四国直伝弘法が今後も霊場として活動していくならこういった所を整備する必要があると思うんですよね。
山門
潜戸が設けられている袖壁がある薬医門の山門になります。全体的なシルエットがまさに門って感じで、個人的には非常に好きな造形ですね。
手水舎・水盤
RC造瓦葺四本柱タイプの手水舎になります。RC造ですが全体的な造形は木造に準ずる様に造られています。
本堂
寄棟造瓦葺平入の向拝が設けられた本堂になります。
本堂の向かって左手に大府七福神の札所本尊となっている恵比寿尊天と四国直伝弘法の札所本尊である弘法大師像が奉安されています。もう一体弘法大師像が奉安されていてこちらは愛知四国霊場の札所本尊なのかなと思います。
「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」・・・
ここ浄通院にも大正時代に発行された四国直伝證が掲げられていました。当時は金剛教会浄通院と言われていたんですね。
御朱印
ここ浄通院では納経所が設けられていて、納経帳に朱印を押して頂けます。さらに書き置きにはなりますが御朱印が用意されています。
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所在地を地図で確認
寺院名 | 慈雲山浄通院 |
所在地 | 愛知県大府市追分町三丁目十二 |
最寄駅 | 大府循環バス北コース「立合池バス停」徒歩3分 |
寺院・霊場巡りの際のバイブルに
元々、当サイトは神社巡りを通じて、皆様の住んでいる所にある"村の鎮守の神様"と呼ばれる神社を紹介してくサイトを目指していたんです。むしろ寺院については、縁遠いものとおもっていたんですよね。しかし、ちょっとした御縁で弘法大師霊場に出会い、そして愛知県では一番活動が盛んな"知多四国霊場"を巡礼、結願する事になりました。でも、神社の事はある程度知識があっても、寺院については未知の世界だったので、少しでも巡礼の時に役に立てばと思い、こちらの本を読ませて頂いております。
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