
神社紹介
神社名 | 熊野神社 |
鎮座地 | 愛知県安城市藤井町東山七番地 |
御祭神 | 伊邪那冉尊 |
旧社格 | 神饌幣帛料供進指定村社 |
創 建 | 不詳 |
神名帳 | ー |
境内社 | 社口社、稲荷社、天神社 |
例祭日 | 十一月第一日曜日 |
御朱印 | ー |
H P | ー |
参拝日:2020年5月25日
由緒・沿革
「藤井城主/紹介記事」を築いた「松平利長」その嫡子「松平信一」の信仰厚く、水田五反歩、御神刀、御神鈴を寄進したと伝えられています。藤井松平家が関東移封により藤井の地から離れると、藤井の産土神として領民から崇敬を集めたと言います。
元々は、現在の境内より東の阿原の熊野という地に鎮座していたが、慶長年間(1596-1614年)に徳川家康の命によって行われた矢作川放水路の掘削工事により現在の地に遷座しています。その後、正徳二年(1712年)に、熊野神社の造営工事が行われ、この時、藤井の地に鎮座していた、字白山に鎮座し「白山権現(祭神:木花咲夜姫命)」並びに「藤井権現(祭神:大己貴命)」、さらに阿原の地に「阿原権現」と称され、三河国神名帳にもその名が記載されている「伊麻留明神(祭神:玉桂屋姫命)」を本殿に合祀し、更にこの時に、新宮の速玉男命、那智の事解男命も勧請し、本殿に合計五柱が合祀しています。
この事から、祭神としては伊邪那冉尊のみが上げられていますが、六柱が祭神として祀られているのではないのかとされています。
境内社である社口社は祭神を三狐神とし、明治六年熊野神社境内に遷座したもの。稲荷社は祭神を保食神とし、社口社と同時に移されたといいます。天神社は祭神を菅原道真公とし明治四十二年に熊野神社境内に遷座されています。
創建は明らかではないが、慶長年中(1596-1614年)矢作川改修に際し字阿原の熊野より遷座。古くは阿原権現と称した「三河国内神名帳」の正四位下、井麻留明神なりと伝われる。正徳二年(1712年)社殿造営の棟札に熊野三社大権現と記るす。他に文政八年(1525年)、同十二年、天明元年(1751年)の棟札を社蔵する。明治五年十月、村社に列格。同十二年、神楽殿を造営し、同四十年十月二十六日、神饌幣帛料供進指定社となる。昭和十二年一月十一日、社務所を新築、昭和二十年一月の三河地震の激震地にて本殿、幣殿倒壊したが氏子の熱意により同二十六年、造営再建された。
愛知県神社庁発刊「愛知県神社名鑑」より
歴史探訪
「藤井松平家」の守護神とされる「熊野神社」になります。藤井の地には由緒にも書きましたが数多くの神社が鎮座していた様ですが、江戸時代から明治時代にかけて合祀されてきた歴史があるようです。その中で中心となったのが、藤井松平家の松平利長その嫡子信一が崇敬し寄進を行っていた「熊野神社」で間違いないかと思います。断言はできませんが、三河国内神名帳に記載されていたとされる「井麻留明神」を合祀し、藤井周辺の産土神となっていったのでしょう。
桜井町の色々な史跡を巡っていく中、一覧みたいな記事を書こうかなと思って勝手に「桜井町誌」を作成してみました。「綾姫伝説」についてもまとめていく予定ですので、是非ご覧ください。
参拝記
矢作川右岸の堤防道路をすすで行くと、「木戸城址/紹介記事」と「春日神社/紹介記事」のすぐ南側に鎮守の森が広がっている事に気付くと思います。こちらの森に鎮座しているのが「熊野神社」になります。堤防道路を進んでいくと交差点が出てくるのでこの交差点から堤防道路を降りてすぐのばしょになります。
境内入口

熊野神社の境内は、周囲に比べて一段高くなっていて、境内周囲を囲む瑞垣と社号標の場所からは石段が設けられています。
社号標

旧社格「村社」が彫られた社号標になります。神社名の書体が中々達筆ですね。
鳥居

暗くなってしまって解りにくいですが、石段を上った先に据えられている神明鳥居になります。
手水舎

木造瓦葺四本柱タイプの手水舎になります。軒が二重に設けられていていますね。屋根の大きさと言いかなり立派な手水舎の印象を受けます。
狛犬

昭和九年生まれの子乗り玉乗りの狛犬一対になります。戦前生まれですが、全体の造形を見ると昭和後期から平成に作られた狛犬を彷彿とされる造形を持っていますね。
社殿

入母屋造瓦葺平入の拝殿になります。
この社殿の前に据えられている灯篭が非常に印象的な造形をしています。

参道を中心に左右に一揆ずつ据えられている灯篭なんですが

明和七年(1770年)に建立された灯篭になるようです。この記事を書いているのが2020年ですので丁度250年前に作られた灯篭ということになりますね。
地図で鎮座地を確認
神社名 | 熊野神社 |
鎮座地 | 愛知県安城市藤井町東山七番地 |
最寄駅 | あんくるバス2号桜井線「藤井東バス停」徒歩5分 |
ご自宅にお札は祀られていますか?
実家には神棚はあっても、今お住いの所には神棚がない方も多いかと思います。神棚には、日本の氏神である"天照大御神"とご自身がお住いの氏神様のお札を掲げると御神徳が宿るとされています。
賃貸住宅などに住まわれて簡単に神棚を掲げられないという方もお勧めなのが、
南向き、もしくは東向きになる様に、そして目線の高さより上になる様に、棚などの上において頂くとよいかと思います。是非、皆様もご自宅に神棚をご用意いただき、御札を納めてほしいなと思います。
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