今川方に寝返った山口教継が調略を持ちいて落城するまで大高城主であった「水野大膳」が父の菩提を弔うために建立したと言う寺院になります。四国直伝弘法六番札所になっている寺院で、本堂など七棟が国の登録有形文化財に指定されています。
寺院情報
寺院名 | 大高山春江院 |
所在地 | 愛知県名古屋市緑区大高町西向山五 |
御本尊 | 多宝如来 |
宗 派 | 曹洞宗 |
創 建 | 弘治二年(1556年) |
札 所 | 四国直伝弘法 六番札所 尾張四国霊場 八十番札所 知多百観音霊場 百番札所 |
御朱印 | 〇 |
H P | ー |
参拝日:2020年10月7日
沿革・由緒
寺伝によれば弘治二年(1556年)、大高城城主の「水野大膳」が父である水野和泉守の菩提を弔うために、尾張横須賀長源寺四世・峰庵玄祝を開山とし、父・和泉守を開基として創建したといいます。水野和泉守とは弘治二年に没したという「水野近守」とされ、その息子「水野守忠」が水野大膳とみられています。
「四国直伝弘法」の六番札所になっている他、今ではほとんど忘れられてしまっている「知多百観音霊場」の百番札所・・結願札所となっています。
太平洋戦争の戦火も逃れ、江戸時代から昭和初期に建てられた本堂、山門、本玄関および書院、茶室、鐘楼、不老閣、庫裏など七棟が国の登録有形文化財になっています。
参拝記
春江院の境内入口近くには名古屋市立大高保育園がありまして、送り迎えの保護者の方の駐車場が春江院の参拝者用駐車場の隣に設けられています。車で春江院へ向かう際は、春江院の参道と保育園の駐車場の間のアスファルト引かれている車用の参道を進んでいけば境内まで行く事ができます。どうもなんらかの春江院での行事が行われてない日は参拝者駐車場は閉鎖されているようです。まあ、通常時でしたら春江院の境内でも十分車を停める余地はありますので問題ないかと思います。
境内入口
境内に向かう車用の参道が設けられているのでかなり印象が変わってしまったかと思いますが、大高城の周囲を周回するように設けられている街道沿いに春江院の境内入口があります。元々は向かって左側の様に木々や竹が生い茂った山の中に参道があったんでしょうね。
山門
形状を見ると薬医門なんですが、門柱に支え柱が設けられている少し変則的な形状の山門になります。ただ綺麗に収まっているのでこの支柱も違和感が感じませんが、たぶん耐震性を挙げる為に後年に付けたしされた柱だと思います。この山門は国の登録有形文化財になっています。
手水舎
木造トタン葺支柱有二本柱タイプの手水舎になります。シンプルな造りですが支柱あることで安定感がでている感じがします。
鐘楼
石組の基壇の袴腰のある鐘楼になります。この鐘楼も国の登録有形文化財になります。
本堂
入母屋造瓦葺平入の向拝が設けられて濡れ縁もある本堂になります。こちら本堂も国の登録有形文化財です。
弘法堂
弘法堂の写真をなぜか撮影してなかったので、弘法堂の前に据えられていた石柱を。四国直伝弘法六番札所と開運弁財天の石柱ですね。その向かって左側は知多百観音の石柱のようです。
三十観音の前に弘法大師像が奉安されています。四国直伝弘法と尾張新四国の札所本尊となる弘法大師像なのかなと思います。厨子に入っている方が四国直伝弘法の弘法大師像みたいですね。
大正十四年に頂いた「四国直伝證」になります。この直伝證を見る限り、札所となった寺院すべてにこの直伝證が発行されたみたいですね。
庫裏
こちらも国の登録有形文化財となっている庫裏になります。庫裏と本堂間には玄関があり、その脇に納経所が設けられています。
玄関の所に登録有形文化財をしめす標が設置されていました。そういえばこの標ですが、四国直伝弘法一番札所「龍蟠山瑞泉寺/紹介記事」でも見かけたはず・・・。
春江院で見かけたもの
寺院の鐘突きにもロボット?が導入されている様ですね。
御朱印
庫裏の横に設けられている納経所にて朱印を頂くことができます。
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所在地を地図で確認
寺院名 | 大高山春江院 |
所在地 | 愛知県名古屋市緑区大高町西向山五 |
最寄駅 | JR東海 東海道本線「大高駅」徒歩15分 |
寺院・霊場巡りの際のバイブルに
元々、当サイトは神社巡りを通じて、皆様の住んでいる所にある"村の鎮守の神様"と呼ばれる神社を紹介してくサイトを目指していたんです。むしろ寺院については、縁遠いものとおもっていたんですよね。しかし、ちょっとした御縁で弘法大師霊場に出会い、そして愛知県では一番活動が盛んな"知多四国霊場"を巡礼、結願する事になりました。でも、神社の事はある程度知識があっても、寺院については未知の世界だったので、少しでも巡礼の時に役に立てばと思い、こちらの本を読ませて頂いております。
少しでも巡礼の時にお役に立てる事もあるかと思います。是非一度読んでみてくださいませ。