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雲龍山喜見寺(名古屋市熱田区神宮) 名古屋二十一大師十四番札所

2020年4月10日

令和四年新企画のお知らせ

新企画「愛知県下新十名所」

 新愛知新聞社が昭和二年(1927年)に「愛知県の新十名所を読者投票で決定する。」というイベントを実施します。愛知県下を狂気の投票合戦へと誘ったこのイベントへの投票総数は驚異の1400万票以上。また、100票以上の投票を集めた名所候補は67カ所にも上ります。2022年、当サイトではこの67ヵ所の名所を巡り紹介していこうと思います。

寺院情報

寺院名雲龍山喜見寺
所在地名古屋市熱田区神宮二丁目四番十号
御本尊十一面聖観世音菩薩
宗 派真言宗智山派
創 建弘治二年(1556年)
札 所名古屋二十一大師 十四番札所
大名古屋八十八 四十八番札所
熱田八大師霊場 一番札所
府下三十三観音 三十二番札所
御朱印
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参拝日:2020年2月5日

由緒・沿革

 熱田の地を支配していた西加藤家の祖である「加藤隼人佐延隆」が弘治二年(1556年)に創建し、権大僧都「堯瑜」によって開山された寺院になります。前回紹介した「臨済山龍珠寺/紹介記事」を創建した加藤隼人佐延隆が創建した寺院になります。
 一時は本堂となる観音堂の他に慈眼院、吉祥坊、延命院、春養坊、甚光院、宝泉坊の支院六坊を有していたが、徐々に荒廃し、貞享三年(1686年)に開創した加藤家と協力し再建するが、延享二年(1745年)に支院六坊の内春養院のみを遺し廃亡に帰し、残った春養院を喜見寺と合併した。
 また、境内には弘法大師が掘り当てたという井戸が残っている(いた?)そうです。

その昔、現在喜見寺が立っている場所は「布曝女町(そぶくめまち)」と呼ばれていました。

日本武尊」が東征の途中に尾張国のこの場所を訪れた時、川辺で布をさらした美しい女性が一人いた。その女性の名は「宮簀媛」である。その後、日本武尊と宮簀媛は結ばれた。このような話から「布曝女」という名が付いたと言う事である。

 まさかの日本武尊に繋がる場所に喜見寺は建っているようです。名古屋市史によると、喜見寺の事を「布曝女のお不動さん」と呼ばれて崇敬を集めたと書かれています。脇侍として奉安されている不動明王の事なのでしょうか。

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名古屋二十一大師霊場を行く

 十三番札所「花林山弥勒院/紹介記事」に続いて熱田区にある札所になる十四番札所「雲龍山喜見寺」を納経していきます。弥勒院で納経印を頂くとき、住職さんに「十四番の喜見寺は行ってないみたいだね。喜見寺は留守になっている事が多いので、こちらで御朱印を預かっているから一緒に押してあげるね。」とまだ納経参拝する前から喜見寺の納経印を頂いてしまう事に。

 庫裏さんが留守の時は、用意された御朱印を自分で押すことはこれまでもありましたが、次の札所が留守だからと御朱印を押して頂くなんてことは今までなかったのでちょっとした驚きでした。ただそれだけ、霊場として極力、納経者に御朱印を自分で押させないようにしているのかなと思ったのですが、結局次の札所である「地蔵院」では自分で朱印を押すことになっていたので、この説は違っていた様です。

参拝記

 熱田神宮の正面境内入口前を横切る様に東西に走る市道を東に進むと、今回納経する「雲龍山喜見寺」が見えてきます。名古屋二十一大師霊場の看板が無かったら正直のところ喜見寺とは分からないかもしれません。

山門

 この門の形状は何といえばいいんですかね。住宅の引き戸型の門といえばいいですかね・・。留守というか現在は無住になっている感じがヒシヒシと感じてきます。(ポストにポスティングチラシが詰まっています・・・。)

本堂

 本堂というか「方丈」と言ったほうがいいのかな?

方丈とは?

 住職などが住む建物を「方丈」と呼んでいたそうなのだが、室町期中期以降は仏像などが置かれる様になって、本堂の役割を担う建物を指す。一見庫裏?という建物の一角に本尊を奉安して本堂として使っている建物の事ですね。

 中央の厨子の中に本尊の十一面聖観世音菩薩が奉安し、向かって右側に弘法大師像が奉安されています。この大師像は名古屋二十一大師霊場の札所本尊の大師像だと思われます。

「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」・・・

マニ車

 本堂の前に縦回転のマニ車が置かれていました。弘法大師霊場でマニ車が置かれている寺院と言えば、三河新四国霊場四十五番、四十六番札所の「弘法山金剛寺/紹介記事」を思い出します。あちらはマニ車塔もあり、周囲には奉納頂いたマニ車が多数設置されていたので、その規模は全く違う訳ですが・・・。

石灯籠

 開基である加藤隼人佐延隆の名が刻まれた石灯篭が据えられていました。
 彫られている内容から考えるに創建された時に奉納された灯篭なんでしょうね。

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地図で所在地を確認

寺院名雲龍山喜見寺
所在地名古屋市熱田区神宮二丁目七番二号
最寄駅名古屋市営地下鉄名城線「伝馬町駅」1番出口徒歩3分
名古屋鉄道「神宮前駅」徒歩7分

次の目的地は?

名古屋二一大師を行く

十五番札所「海底山地蔵院」を目指します。喜見寺から国道一号線を東に向かい、JR東海道線をオーバーパスして、名鉄本線「桜駅」方面に向かっていく事になります。

名古屋二一大師を行く-寄道編-

元々は喜見寺と境内を隣り合っていた「秋葉山円通寺」を参拝していきます。名古屋地域の秋葉信仰の本山の様な寺院ですね。

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